国民の7割が賛成の選択的夫婦別姓だが…
結局、5年以上前に遡ってしまった。国民世論ではいまや70%が賛成している『選択的夫婦別姓』について政府は近く閣議決定する男女共同参画基本計画案から、この文言自体を削除することを決めたのだ。
おかしさを感じるのは、最近では『選択的夫婦別姓』に自民党内でも過半数が賛成という空気だったが、何故か保守系グループに押し切られたようだ。
保守も革新もない話しだと思うが、自民党内には『選択的夫婦別姓』に反対する"『絆』を紡ぐ会"が発足し、削除に向けて動いていた。
自ら夫婦別姓を実践する自称保守派の女性議員が反対
メンバーは保守派を自称する山谷えり子、高市早苗、丸川珠代、片山さつきらで、この連中自体が夫婦別姓で仕事をしている人物が多いから、訳が分からない。
この連中のいったい何が保守なのか。最近はあの稲田朋美でさえ、賛成に回っていた。
とにかく安倍政権7年8ヶ月で、こうした動きが台頭してきた。

長い安倍政治の末路、自称保守派に押し切られた自民党
このほど開かれた自民党の会合で、『選択的夫婦別姓』が削除された文案が了承された。男女共同参画基本計画案は反対派の主張に沿って修正を繰り返し、導入に向けた表現は大幅に後退させられた。
その一方で『家族の一体感を考慮』など保守勢力に配慮した文言が盛り込まれた。
この基本計画は女性政策における今後5年間の指針となる。
導入に前向きな表現が盛り込まれれば法改正に進むことも期待されたが、選択的夫婦別姓の文言自体が消えたことで、議論が停滞するのは間違いない。
これも長い安倍政治の負の遺産か。ネトウヨと間違う自称保守派などをのさばらせてしまった結果だろう。
もりもとなおき