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安田純平さんを見て考えた一般メディアの記者たちの、働き方

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日本社会劣化の大いなる責任は、メディアの劣化だと思う

新聞や通信社、放送など、報道の劣化が酷い。NHK一部幹部記者の安倍さんの太鼓持ちのようなニュース解説を聞いていると、本当に情けなくなる。NHKの放送は日本列島津々浦々、ほぼ全域に流れるというから、憲法改正の賛否を問う国民投票などを考えると、とてつもない脅威を感じる。

記者クラブ制度が報道の劣化の元凶みたいなことを言う人もいるが、当たらずも遠からじ。スタートは記者クラブで育っても、有能なジャーナリストはいくらでもいた。

 

根性が無い、胆力がない、上にノーと言えない…無い無い尽くし。昔からもちろんいたが、『近年はこんなヤツばかりです』と、いろんな社のOBから聞くから気が滅入る。
アタマが良くてもそれだけではダメ…と言われるが実は能力、学力も相当、落ちている。

記者と銀行や公務員を併願する学生は普通?

就職希望調査では昔は朝日、毎日、読売の三大紙は常に上位グループだったが、いまは姿も見ない。
地方紙などは地元銀行や電力会社、公務員との併願を平気でするヤツが記者志望だから、何をか言わんや。
『銀行とT島新聞の両方受かりました。どちらがいいですか?』と聞かれてもなあ。
このパターンで親や本人から尋ねられたら『絶対、銀行に!』とアドバイスする。記者は絶対、向いてないと分かるから。

 

上層部の権力への忖度にも沈黙。これが最大の罪

そんな具合だから大手メディアの記者たちは上層部が安倍さんと食事をし、現場に忖度を要求しても表だって逆らえないし、逆らえば報道を外されるから、素直だ。
現実に上層部に対し叛旗を翻した話は、どこのメディアでもほとんど聞かない。記者会見で大臣にお前呼ばわりされても、文句ひとつ言えず、シュン太郎とはホンマに情けない。

報道の自由度がどんどん下がっているが、これは安倍さんの強権ぶりもさることながら報道の側の情けなさが主たる原因では。

東京新聞望月いそこ氏が菅官房長官に質問し、毎回舐めた返答をされても、内閣記者会はだれもが沈黙。結局、自分たち全体が舐められていることが分からない。

一般メディアの記者の批判ばかりしてしまったが、数日前、シリアの過激派組織に拘束され、解放後初めて会見した安田純平さんの姿を見て、私は考えることは多かった。

既存のメディアにも、新聞協会賞を受賞する仕事は素晴らしいものが多い。いい記者を育てて欲しい。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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