小さい頃、みんなに神様がいたのは本当だ
ユーミンの荒井由実時代の歌で映画・魔女の宅急便の挿入歌で『やさしさに包まれたなら』という歌がある。
"小さい頃は神様がいて 不思議に夢を叶えてくれた 優しい気持ちで目覚めた朝は おとなになっても 奇跡はおきる"
ユーミンと同世代としてはこの歌を聴くとホントだなぁと、思う。今より遥かに貧しい時代。ひとつのモノを大切にしたし、モノはなくても心の豊かさがあった。
小さい頃の夢も今、考えたらたかがしれているかもしれないが、なぜが願いが叶ったような記憶がある。
遠足までに風邪がなおりますように
運動会で1等賞を取れますように
犬を飼いたい
新しい運動靴が欲しい
せいぜいこんなものだったからかもしれない。
こんなことを毎晩、布団の中で願っていたら必ず実現した。子どもたちにはどの子にも神様がいたんだと、思う。
この詩を書いたユーミンもきっとそうだったんだろう。
幸せだったぞ、僕らの昭和30年代は
以前、外国に行った時、ガイドが『この国はちょうど日本の昭和30年代頃の生活水準です』と説明した時のことだ。
参加していたひとりが『まだ貧しいんやな。かわいそうに』と言ったから私が『われわれがまだ小さかった昭和30年代、幸せだったからこの国の子どもたちもきっと幸せだよ』と言ったら、一同『あっ、ホンマや!』と、納得してくれた。
子どもたちだけでも幸福度を上げたい
先日、世界の国々の幸福度ランキングが発表されたが、日本は58位だった。4年連続、下落して調査が始まってから最悪だった。経済と幸せ度はやはり関係がない。
そして子どもたちの貧困は深刻で、OECD加盟国の間では下位に低迷している。
激増している親による子の虐待、殺害。
ユーミンの歌にあるような神様のいる幸せを、今の子どもたちは感じてくれているだろうか。
もりもと なおき