40年ぶりに小学校の学級基準が改められる。現行の40人(小1は35人)から35人学級になるが、僅か5人減ることで2クラスできるケースも多く、大都市や一部の地方でも教員不足や教室不足も予想される。

定数から派生する様々な矛盾点もある
1クラス5人減ることで、1学年が35人以下の学校は全く変わらずだが、例えば学年36人の学校の場合、18人学級が2つできる。
少人数学級は教員の目が行き届いて教育的にもちろんメリットは多い。しかし少人数学級は例えばいじめがあった場合、子どもたちの逃げ場がなくなるという問題を指摘する声も以前からあった。
また学力的には適正規模があり、あまりの少人数は、かえって学力は下がるとのデータもあるようだ。
個人的には35人学級は適正だと思うし、30人前後が最適だと考える。
しかし今の文科行政、あまりに柔軟性に欠けるから問題も多い。

35人学級といいながら18人学級が2つできるおかしさ
先に指摘したように学級定数は決まっているが、1人でもオーバーした場合、一気に学級が2つになってしまうことにいつも不自然さを感じていた。
例えばこれまでの40人学級。これはあくまで40人以下ということであり、新学期、1人でもオーバーしたら20人と21人の2つの学級が生まれた。
同じく学年が161人なら5クラスとなり、ほぼ30人学級に近くなる。
当然、35人学級にした場合もギリギリ1人オーバーすれば18人の学級が2つ生まれる。
たった1人の児童、生徒の違いで教員が1人、教室もひとつ余分に準備しなければならないわけだ。
たった1人の違いで少人数学級ができる問題点を検証すべき
なにを言いたいかというと、これまでは様々な経験、研究から40人が最適だと文科省が判断したから40人学級だったのだ。
それが様々な問題を生み35人にする訳だが、結果、18人学級や35人を大きく下回る学級に、何も問題はないのかということなのだ。
35人学級でも36人ではダメなんだろうか。1〜2人の定員オーバーが特に問題があるとは思えない。むしろたった1人オーバーしたことで18人の少人数学級ができることに違和感を関しる。
このプラス1で1クラス増えてしまう問題もきちんと整備すべきだ。
35人学級といいながら18人のクラスが2つできるのはやはり問題だ。
もりもとなおき