ブラックな働き方はもはや何の自慢にもならない
仕事がいかにキツいか。いかに休みが取れないか。そしてその結果、どれだけカラダを消耗させているかを武勇伝として語ったのは遥か昔のこと。
今は他人にそんな話しをしたら、『ブラック企業で働いているのか』と、逆に気の毒に思われる。
ことし4月から本格的にスタートした働き方改革だが、先取りした企業も多く、早くも数字に結果が出始めている。
BIGLOBEは、2017年に続き「働き方に関する意識調査2019」を実施したが、有給休暇を取得できている人は53.8%で、一昨年の同じ調査の45.8%より、8%上昇。
100%には程遠いが確実に休める環境は整ってきているとみて良いのだろう。
有給取得率は働き方改革により、2年間で8%上昇
調査は、スマホを所有する全国の20代~50代の男女1,000人を対象にアンケートを行い、それぞれの年代カテゴリは250人ずつ、性別カテゴリは125人ずつ抽出した。
まず、働き方改革以降、有給休暇を取得できているか聞いたところ、「とてもそう思う」21.1%、「ややそう思う」32.7%「あまりそう思わない」25%「全くそう思わない17.3%となった。
取得できていると感じる人は2017年の同じアンケート調査結果では45.8%だったが53.8%に上昇。働き方改革を通じて8%増えた。

それでも4人に1人が『職場に休める空気がない』と回答
また「有給休暇を取得できない(しづらい)理由」は「自分が休むと同僚が多く働くことになるから」が29.6%で最多。続いて「職場に休める空気がないから」が24.8%となった。
2017年の調査で最多だった「職場に休める空気がないから」は、33.6%からダウン。若干改善していることから、これも働き改革の効果か。
「有給取得日には何をしているか」については「国内旅行」が50.1%でトップだった。
まだ働き方改革は本格スタートしたばかりだからか。確かに有給休暇取得率は8%上がっているが、私は顕著な上昇とは思えない。
さらに職場に休める空気が無いと感じる人も10%ほど減ったが、依然4人に1人がまだ変な圧迫感を感じている。
まだ日が浅いとはいえ、働き方改革は本格スタートしている。企業や役所にはさらなる努力が求められるのではないだろうか。
もりもと なおき