阿南加茂ノ前遺跡、感動の出土品
徳島県の悠久の歴史の証明に、感動ものです。
徳島県阿南市加茂町の加茂宮ノ前遺跡から、縄文時代後期(約4000年〜3000年前)の生活品が大量に出土しました。
注目されるのは、祭祀などに使われた赤色顔料「水銀朱」を生産したとみられる石臼や石きね300点以上、水銀朱の原料の辰砂原石が大量に出土したということだ。
水銀朱に関連した遺物の出土量としては国内最多で、生産拠点として国内最大、最古級だったことが明らかになった。
県教委と県埋蔵文化財センターが発表したが、相当栄えていた証明だろう。
徳島新聞電子版より
この場所ではすでに鉄器や水銀朱の生産拠点とみられる約2000年前の、弥生中期末〜後期初頭にあった集落跡も見つかっている。
今回の発見で水銀朱の生産や利用時期はさらに約1500年以上さかのぼることが明らかになったわけだ。
縄文時代からずっと人々がこの場所で、生活を営み文化を築き上げていたことに感動ものではないですか。
徳島は古代日本の中心地のひとつ?
調査面積は約1万平方メートルも。祭祀に使っていたとみられる石を円形に並べた遺構14基や住居跡2基も見つかった。
縄文後期の居住域と祭祀の遺構がまとまって確認できたのは西日本で初めてというから、古代日本の中心地のひとつだったんのではないだろうか。
ここで見つかった土器の模様には、九州の土器に類似した特徴があり、当時から地域交流をしていたことがうかがえるという。
やはり感嘆するのは、こんな小さな四国の片隅に、縄文時代から文化が栄え、人々が生活をしていたことだ。
温暖で近くに川も海もあり、暮らし易かったことは容易に想像がつく。
徳島県人の一部が4000年の太古の時代から、脈々とDNAが引き継がれてきたと想像すると、ワクワクする発見でもありました。
さらに細かな研究が進むことを期待したい。
もりもと なおき