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徳島新聞が夕刊休刊へ。経営的に耐え切れなかったか⁈

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地元紙徳島新聞の夕刊がついに3月いっぱいでなくなる。2日朝刊の社告では『休刊』となっているが事実上、廃刊だろう。夕刊については過去何十年も、廃刊を含め在り方を議論していた。地方紙が経営面から次々と夕刊を廃刊とする中、66年間、よく頑張ってきたとは思う。

ジリ貧の夕刊発行部数、コストだけかかり…

県民がこの夕刊を取ってくれなかった。販売店からもこの夕刊では朝夕刊セットを取って欲しいとはとても読者に言えないと、身内からも辛辣な意見があった。

ボリュームのなさ、ニュースの少なさ、とても読者には勧めることは出来なかったのだろう。
販売店主らのご苦労は、良く分かっていた。

実は地方紙は経営的には夕刊を止めた方がずっとプラスなるのは、昔から言われていた。
売れない夕刊をつくるために朝から幹部、編集の整理者、版を組む担当者、印刷職員、販売職員…発行部数は少なくとも人員配置だけはしなければならない。

発行部数に関わらず同じコストだけはかかってしまうのだ。だから経営的には夕刊をつくるということは、相当な赤字だったはずだ。紙面をご覧になっても分かるが、余りにも広告も少ない。

夕刊が新聞記者を育てた時代もあった

夕刊の存続については私が入社した40年以上も前から度々、議論にのぼった。
その都度、私は廃刊には反対の論陣を張った。夕刊の存在は記者を育てる上で極めて重要な意味を持つからだ。
昼過ぎまでの短時間で大きな事件、事故を一面、社会面に突っ込む。重要な裁判記事をでき得る限り夕刊に入れる。

いずれも記者として大切な瞬発力、判断能力、筆力を養うものだからだ。当時の社長、井端さんや坂田さんはその都度、意見を汲み取り踏みとどまってくれた。

最近の徳新夕刊はその役割を全く感じない

しかしながら最近の夕刊はそうした記事も傍に追いやられ、ほとんど記者を鍛えるに相応しい紙面構成にはなっていなかった。残念ながらとても存続して欲しいとは言い難いものになっている。

夕刊休刊はあくまで経営的なものだが、老婆心ながらこれだけは言っておきたい。新聞の経営を揺るがす一番の原因は紙面のクオリティの低下だ。中央の大手メディアも安倍政権への忖度報道の酷さで、大きく信頼を失っている。

編集の基本を見失わないことが、経営の安定にも繋がる

新聞が権力に迎合することはいかに読者の信頼を損ねてきたか。地方紙掲載の中央のニュースは何れも共同通信社の配信ではあるが、たまには田舎新聞であっても政治の在り方、日本の行方について論陣を張るべきだろう。存在感を示すべきだろう。 

そして大新聞が政権に対してのスタンスが大切なように、地方紙としては地方の権力者に迎合したり、忖度したりするのは大切な読者の信頼を損なうことは、もちろんいうまでもない。

新聞人は常に在野にあれ。結局その基本が読者の信頼を生み新聞経営も安定させると私は信じたい。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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