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文学部はいくなと怒られた時代もあった。好きな道を選んでこそ人生

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メシが食えないから文学部など行くなと怒られた時代もあった

大学進学先を考えたとき、われわれ年代は『出ても就職はないから、文学部だけはやめておけ!』と、親どころか先生にまで言われた。
実際、文学部など行くならカネは出さん!と、親子ゲンカに発展するケースも珍しくなかった。

現実に高度経済成長期は理系の天下 だった。親たちには工学部にいけと友人らは言われてたし、自分の場合もそうだった。

オヤジは私を建築か土木へいかせたかったが、息子が数学ができないことを知りその時点で諦めたようだ。
以来、父親とは志望校の話しは一切立ち消えた。

あくまでアメリカのデータだが、当然日本にも共通する

高度経済成長の頃の就職率は高かったが、文学部出身はかなり苦労していた。やはり就職の悪い専攻が存在するものだと実感したものだ。

こうした傾向は今も脈々と続いているようで、アメリカの就職・収入面で最も価値の高くない大学の専攻 ワースト10のデータを見て再認識した。当然、日本の社会にも共通する。

まず調査対象となった162の専攻の平均収入は5万5000ドル(約590万円)、平均失業率は2.8%だった。
調査の結果、就職・収入面で最も価値の高い専攻は理系全般で、最も価値の高くない専攻はアート・クリエイティブ関連だった。

音楽、美術専攻の最高峰、東京芸大さえ就職は楽ではないと言われる

就職や収入を考えたらやはり芸術、音楽系は厳しい

アメリカで価値が高くないとされた10の専攻は
▼10位 美容サービス、調理/平均収入 3万5000ドル/失業率:3.3%▼9位 マスメディア/平均収入:4万ドル/失業率:6.0%▼8位 音楽/平均収入:3万6000ドル/失業率:3.1%▼7位 その他の美術 /平均収入:3万8000ドル/失業率:5.7%▼6位 映画、動画、写真/平均収入:3万7000ドル/失業率:6.5%▼5位 美術/平均収入:3万7000ドル/失業率:4.8%▼4位 言語学、比較言語学、比較文学/平均収入:4万ドル/失業率:3.9%▼3位 修辞学/平均収入:3万7800ドル/失業率:4.4%▼2位 視覚芸術、舞台芸術/平均収入:3万2000ドル/失業率:4.1%▼1位 演劇、演劇芸術/平均収入:3万5500ドル/失業率:5.2%

やはり芸術系や美術系は就職も少なく、失業率も高く収入も低いようだ。

好きな道を選んでこそ人生の勝者。収入など気にしない!

でも結局、だからどうしたという話しだ。将来収入がいいから、あるいは偏差値が高く秀才の証しだからと、医学には微塵も興味がない受験生が医学部に入ってしまう。

そして特に人生に目標はないから、無難な法学部や経済学部に進み、無為な4年間をダラダラと過ごしてしまう。

工学部や理学部に進んだものの、本当は自分は理系アタマでなかったことに気づく(これは多い)

実はこれらこそ、悲劇じゃないんだろうか。
好きな絵を描いたり、美術について極める。好きな楽器をさらに腕を磨いて演奏する。映画をとる勉強をし、一生の仕事にする。

これはらは全て素晴らしいし、年収たかだか数百万の違いなら、どちらが幸せか明白だ。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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