新聞投書で分かった以前の桜を見る会の品格の高さ
この新聞の投書を読み、改めて桜を見る会、そして政治家や行政マンの品格というものを知らされた思いだ。
ネットに貼られていた投書だが、20年前の『桜を見る会』が、今というか安倍政権下のものとは趣旨、目的さえ違うものではないかとさえ思う。
そしてこの投書を読むだけで、招待者が誇らしい思いで参加したことが、推察される。

もちろん今も昔も目的は同じだ。当然の如く「各界において功績、功労のあった方々を招き日頃の労苦を慰労するため」が目的とされている。
当時はこの趣旨が徹底され、安倍首相がしたように、地元後援会活動まがいのことに利用するようなことは、当時の主催者は考えさえ及ばなかったはずだ。
総理大臣のお人柄まで浮かぶ小渕首相時代の桜を見る会
それで20年前のこの投書にある桜を見る会を主催した内閣総理大臣を調べたところ、小渕恵三首相の時だった。
小渕さんと言えば官房長官時代、平成の幕開けをテレビで宣言した政治家として有名だ。

福田赳夫、中曽根康弘両首相の同じ時代に同じ群馬県の選挙区で戦った政治家。大物2人の後塵をいつも拝していたことから、自らの立ち位置を『ビルの谷間のラーメン屋』と揶揄したが、最後はついに総理大臣まで上り詰めた。
ブッチホンと言われ、誰にでも気軽に電話をするので有名だった。
就任当初、低かった小渕内閣の支持率は、ついに下がることなく、病に倒れた最後まで上がり続けたから、良い政治をした証だろう。
この投書を読んだだけで小渕さんのお人柄まで浮かんできた。
たかが桜を見る会、されど桜を見る会
長期政権のおごり、たるみ。権力を持てば何でもできると考えているとしか思えない公私混同ぶり。
そしてそれを許す取り巻き。ここまできちんと批判もせずに忖度報道を続けたメディアにも責任がある。
たかが桜を見る会だが、されど桜を見る会。日本という国家、誇りが大きく揺らいでいるような気がする。
もりもとなおき