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新聞記者に不可欠なコメントを引き出すチカラ

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同僚、後輩記者をたくさん見てきたが、事件だろうが社会的、政治的な出来事だろうが、関係者からまともなコメントを引き出せないヤツは間違いなく無能だった。


こんな記者を見ると読者のためにも1日も早く部署替えをすべきと心から思ったものだ。

もちろん"教育"は試みたが、元来、こうしたヤツは記者になるという確固たる信念もない。もちろんジャーナリストの矜持などということばとは、無縁のヤツが多かった。

例えばややこしい事件で関係者のコメントが不可欠な時がある。
コメントを取りに行かせても必ず○○さんは『今は何も言いたくない…』と、言葉少な…とか、記者の問いかけには終始無言だったーと平気で書いてくるから呆れてしまった。

これはもはや論外。嫌な出来事について関係者が記者にペラペラ話すわけはない。それでも一歩でも踏み込んで話しを聞き出すのは、真相解明に繋がる。
結局、また自分が話しを聞きに行くことになり、二重手間となった。

昔、芸能リポーターで梨本勝さんというレジェンドがいた。
彼の相手が誰であっても『恐縮です!』と言いながらとても失礼な質問を浴びせる突破力は、凄いと思ったものだ。

相手から話しを聞き出すためにはもちろんコミュニケーション力も必要だ。でもそれは絶対ではない。
事前に背景をきちんと取材すること。こちらのアタマが白紙では、相手は深い話しなどしてくれるわけは無い。

最近の新聞、テレビを見るにつけ、記者たちのコメントを取るチカラも落ちていることを痛感する。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

morimoto_ naoki72

森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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