自分が忘れられない歌が日本の名曲に
先日、テレビ朝日系列で『日本の名曲 グランプリ』という番組をやっていた。途中でNHKのニュースと思いながら結局、最後まで見てしまった。
昭和の名曲が次々と出て当時の歌謡番組の映像が流され、しばし昭和に。それで1万人が選んだグランプリは
女性はイルカの『なごり雪』(伊勢正三作詞・作曲)
男性部門は南こうせつとかぐや姫の『神田川』(喜多条忠作詞 南こうせつ作曲)だった。
これ2曲とも私の忘れられない歌のNo 1だ。神田川は流行ったのは大学1年生の時。なごり雪は卒業前。当時を思い出しジーンと来てしまったのは言うまでもない。
早大生みんなが憧れた神田川的同棲生活
『神田川』は徳島にもゆかりのある早稲田OBの喜多条忠さんが作詞した。学生時代、大学の近くの安アパート3畳一間の自身の同棲生活を歌詞に綴っているから、リアリティがある。
映画にもなった『神田川』主演は草刈正雄と関根恵子
大学の近くには神田川が流れていたし、うたの舞台となった銭湯も都電早稲田駅の近くにあったから、わざわざ入りに行った。
ひとりで神田川のほとりを歩き、『あなたの優しさが怖い』と言われるような恋愛をしたいと、夢想したものだ。
都電早稲田駅。近くで喜多条さんが同棲していた
ただ当時の神田川はドブ川で臭く泡が立っていた。その後、都市下水が完備されたから浄化が進み、今では鯉まで泳いでいる。
立川駅で見たなごり雪
なごり雪は本当に降るんだなあと、思った。
2週間後に卒業を控えた日、僕は好きな女の子が住む立川にいた。
アパートから駅まで送ってもらい『じゃ、元気でね』と言った時、『あ、雪だ』って、彼女が曇った空を見上げた。
もう3月なのに。東京で見る雪はやっぱり2人とも、それが最後になりました。
そして彼女の顔を見たのもそれが最後。部屋にあったピアノの弾き語りで歌ってもらったユーミンの『空と海の輝きに向けて』が忘れられない。
彼女は故郷に帰りピアノの先生になりました。
昭和どころかもう平成が終わる年の瀬…
もりもと なおき