昨夜、NHKでやっていた"石川さゆり50年"に見入ってしまった。この歌い手さんを見ると自分の学生時代とそっくり、被ってくる。
デビュー直後、彼女がまだ高校生だった初々しい姿を大学のラウンジで間近に見たことがあるからだ。
たまたまホリプロでアルバイトをしていた早稲田のBさんが、彼女のマネージャーとかで、社会科学部のある14号館ラウンジに連れてきていたのだ。
その時、"この度デビューした新人の『石川さゆり』です"と、同級生を介して紹介された。

Bさんは僕らより1つ年上だった。名門都立新宿高校で世界的ミュージシャン坂本龍一さんらと同級生で結構、有名人だったようだ。
紹介してくれた私の同級の梅沢君が新宿高校でBさんが先輩という話しだった。
Bさんは後に彼女と結婚したが、離婚している。
石川さゆりだが、山口百恵らと同世代だけど、やはり本格的な演歌歌手であることが逆にネックとなり、ルックスはアイドルでもアイドルになることはできなかった。
歌がうますぎたのだ。
たまにテレビで見かけると、頑張れ!と応援していたが、ついに3年後、大ブレイクすることに。
'77にリリースした『津軽海峡冬景色』が爆発的にヒットすることとなる。そしてNHK紅白に出たのを拝見し、他人事ながら感動したのを覚えている。

元来、天才と言われた歌唱力だ。
以来、『天城越え』などヒット曲を連発し、歌謡界の第一人者として君臨してきたのは凄いことだ。
'77は僕らの大学の最終年だから、ラウンジで紹介された日を思うと、感慨深かった。

もう64才というが着物は似合うし、まだまだ艶がある。
ベレー帽を被ってあまり綺麗とは言えないラウンジのイスにちょこんと腰掛けていた日はもう遠い昔だ。
もりもとなおき