最近は早稲田より慶応が難しいとの定説は本当なのか?
早慶W合格者の多数が慶応を選択する傾向を踏まえ、今や日本の私立大学は慶応義塾が早稲田を凌ぎトップに君臨していると思っている関係者は多い。
同一学部なら偏差値的にはほぼ同じでも、サンデー毎日や週刊朝日辺りがこんなデータを示し出してから、ますます慶応関係者が変な自信をつけてきたのは否めない。
すなわち、早慶同時合格者はどちらを選んだかとの数字だ。

何とW合格者は8割方が慶応を選択したことを、数字が示す
例えば早稲田政経と慶応経済は45%対55%だが、法学部にいたっては早稲田13%に対し慶応87%、商学部も同じく29%対71%、文学部も早稲田18%対慶応82%…
W合格は圧倒的に慶応に軍配上がった。早慶W合格者の大半は最近では慶応を選択することが、はっきりと数字に出てしまったのだ。
しかしこれを持って慶応が難しいと判断するのはやはり早計だと私は思っていたが、それを証明する数字が出た。
河合塾がまとめたデータだが、関西の国立大学の雄、京都大学、大阪大学、神戸大学各受験者の早慶併願者の早慶の合格率だ。
優秀な京大受験生でも早稲田に最も合格し難かったことが数字に
優秀な国立3大学の受験生が併願した私立大学の合格率が低いほど、その私立の難易度は高いということになる。
まず京都大学受験生。
早稲田33%▽慶應義塾52%▽同志社73%▽立命館82%▽関西85%▽関西学院85%だった。早稲田大学以外は合格率は5割を超えた。
早稲田には3人に1人しか合格しないが、慶応には半数以上合格。早稲田に一番、受かりにくかったと、はっきりと数字に出た。
次に大阪大学の受験生。
早稲田20%▽慶應義塾26%▽同志社53%▽立命館72%▽関西61%▽関西学院60%だった。
やはり早稲田の合格率が最も低かった。
神戸大学の受験生。
早稲田14%▽慶應義塾15%▽同志社41%▽立命館66%▽関西65%▽関西学院57%だった。
やはり僅かだがここも慶応より早稲田の合格率が低かった。
この3大学の結果を見る限り、早稲田に合格することが最も難しいと、はっきりと数字が示したようだ。

W合格者が慶応を選択するのは、早稲田よりやはり魅力的なのかも
ちなみに受験生は複数合格した場合、入学校を決めるためには偏差値だけじゃなく、校風なども大いに参考にする。

だから早慶W合格者の多くが慶応を選択しても、『慶応の方が難しい、偏差値が高い』とは、一概に言えない。
しかしながら今、早稲田より慶応を選択する受験生が遥かに多いのは、やはり慶応が受験生のニーズに合い、より魅力的なのは間違いない。
魅力的な大学にするために、早稲田もさらに精進すべきだろう。
もりもと なおき