やっと分かった?世間の怒り
新潮社が新潮45を休刊することを発表した。当然だ。事実上の廃刊になるだろう。先日の謝罪ではない社長コメントで、同社の不誠実さに驚いたが、やっと世間の常識や空気が分かったようだ。
批判を浴びた8月号にさらに輪をかけて酷い内容だった10月号
8月号の杉田水脈氏の『LGBTは生産性がない』などとする愚劣な作文も、許さざるべきものだったが、10月号の特集『そんなにおかしいか杉田水脈論文』に執筆した小川榮太郎氏などによる作文も、極めておぞましいものだった。低劣さゆえ敢えて引用もしたくない。
チェック態勢の不備以前の問題だ
新潮社はチェック体制の不備などを反省しているが、あの愚劣な作文が世に出れば、まず許されないことは、幼稚園児でもわかる、それほど酷いものだった。
"批判されても売れりゃいい"と、編集長以下、考えていたのは間違いなかろう。チェック体制以前の問題だ。
"ヘイト本" Yondaという同社への落書き。新聞、テレビなどの一斉の批判の声。これまで同社の雑誌、本に寄稿した著名な執筆者からも、もう新潮からは身を引きたいとの動きも出てきた。
ここらで反省しなければ会社本体にも響く。やっと上層部がことの重大さに気づいたというところか。
杉田氏の本質を知って使ったのは間違いない
私は杉田水脈のこれまでのSNSやネット番組での数々のヘイトまがいの発言、暴言、妄言を、新潮45の編集部が少しでも知っていれば、新潮社ともあろう出版社が杉田に寄稿依頼をすること自体が、あり得ないことだと思っていた。
しかし当然、知っていただろう。だからこそあの作文を書かせたのが透けて見えるから許せない思いが募った。
大変な出版不況。台所の事情はわかる。だが、新潮社ともあろう名門出版社が、ネトウヨ路線に走れば、どうなるか。誇りを取り戻して欲しい。
反論特集は天にツバする行為だ
そしてあれだけ大問題になりながら、この反論特集を組むことは、まさに新潮45編集部が天にツバする行為だった。本当に反省してるのか?の思いは強い。
ネトウヨが蔓延するSNSの世界に留まらず、新潮社という一流の出版社が、ああいったキワモノとも言える国会議員を使ってヘイト作文させたことに世間は怒ったんだ。
しかし批判は凄まじく、社会にはまだまだ正義が存在するし、例え大出版社であろうともなあなあで済まさないという健全さも確認できたのは、収穫だった。他のメディアへも波及するだろう。
杉田水脈がこれまで撒き散らしたものは、この雑誌の愚劣な作文だけではない。後ろ盾の安倍総理が一日も早く杉田に辞職勧告をすべきだ。
もりもと なおき