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桜桃忌はひとりでウヰスキーを。人は恋と革命に生きるのだろうか?

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桜桃忌は太宰の新潮文庫を手にひとりでウヰスキーのロックを

今月19日は桜桃忌だった。小説家太宰治が愛人山崎富栄と玉川上水に入水し、その遺体が見つかった日だ。奇しくも彼の誕生日でもあった。
最後の短編小説『桜桃』にちなんで名付けられ、太宰が眠る三鷹市の墓には多くの太宰ファンが訪れる。

私も若い頃、太宰文学にかぶれたひとりだが、この日は必ず太宰の文庫本をめくりながらひとりでウヰスキーのロックを飲む。

太宰が若い頃、睡眠薬をラムネ菓子のようにポリポリかじりながらウヰスキーを飲む話しを、いつだったか何かで読んだからだ。

もちろん私は睡眠薬など飲んだこともないが、せめてウヰスキーで太宰の気分になっている訳だ。

国語教科書の『走れメロス』で男同士の信頼学ぶ

太宰を初めて読んだのは中学時代だ。皆んな同じだと思うが、国語の教科書に載っていた『走れメロス』が最初の太宰文学との出会いではあった。

これって教科書に掲載された小説としては、本当に秀逸。
中坊に男同士というか人間としての信頼はかくあるべきと、教えてくれたのは間違いない。

本格的に読み始めたのは高校生になってからで、処女作『晩年』から入った。初の短編集をなぜ晩年としたかについては解説で知ったが、あくまで作品群のタイトル。
妻に裏切られたり、思想的な挫折。最初の心中で女を死なせ自分だけ生き残った弱み。自殺することを前提に遺書のつもりで書いたという作品群だったから、『晩年』だ。

酒に溺れ、女に溺れ、クスリに溺れた破天荒というより真っ正直な人生ゆえに、苦しんだ。そして彼の作品は、実は私たち自身も持っている人間として恥ずかしい部分、嫌な部分ををさらけ出すから、若年時代は、嫌悪したこともあったのは、否めない。

人は恋と革命に生きる

津軽地方有数の名家なんだから普通に生きていたら政治家が会社社長か官僚だったんだろうなと、考える。でもこれが太宰にとっては大いなる逆コンプレックだったんだろう。


ベストセラーとなった『斜陽』で、主人公かず子に言わせた言葉は、われら世代に身に染みる。

革命も恋も、実はこの世で最もよくて、おいしい事で、あまりいい事だから、おとなのひとたちは意地わるく私たちに青い葡萄だと嘘ついて教えていたのに違いないと思うようになったのだ。私は確信したい。人間は恋と革命のために生れて来たのだ。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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