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権力を監視し続けた元毎日新聞主筆、岸井成格さん逝く

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岸井成格(しげただ)さんが亡くなった

新聞記者を目指した学生時代、実はずっと毎日新聞に入りたかった。

その頃、毎日新聞は社業が傾きつつある時で、朝日や読売はもちろん、地方紙と比べても飛び抜けて待遇が悪かった。

ロッキード事件で世の中が大きく揺れていたころだ。

まさに…

『家貧しくして孝子あらわる』( 家が貧しい時に、家を助ける孝行息子が育つの意味 )

このことわざ通りその頃の毎日は特ダネも多く、紙面は躍動感に溢れ他社を圧倒していた。

『給料なんかどうでもいい。ジャーナリズムの真ん中で働きたい』こんな青くさいことを考えていた。

当時の毎日新聞の紙面で連載していた記事を単行本にしたものは、まだ私の本箱に数冊、入っている。

毎日新聞に入っていたら、先輩だったのに…

しかしこんな思いをよそに私が大学4年生の時、毎日新聞社は大きく傾き、定期採用は中止、夢破れた。

もっとも当時の朝毎読はたいへんな人気にかかわらず採用数は少なく、倍率はどこも100倍ほど。受けても合格しなかったでしょうね。

そんな訳で元毎日新聞主筆、特別編集委員、岸井成格さんをテレビで拝見するたびに、『毎日に入ってたら先輩、上司だっただろうなぁ』と、いつも思った。

ことしに入り、レギュラーコメンテーターを務めていたサンデーモーニングなどを休みがちだったので心配していたが、やはり癌には勝てなかったようだ。

権力の監視がジャーナリズムの役割

大きな会社のトップ近くまで出世しても、心は記者を志した時の原点を一度も忘れなかった岸井さん。

共謀罪や安保法制には言論人らしく、全力で反対の論陣を張った。
NEWs23の後継者となった星浩さんには番組を引き継ぐ時、『ジャーナリストは志を持たないといけない。毅然(きぜん)と権力に立ち向かう、理不尽なこととは戦うという精神を維持していかないといけない。真実を伝え、権力を監視することだ』と、話した。

まさに生涯一記者を実践した人だった。

たるんじゃったな、みんな…仲間にこんなことばも残した。

心からご冥福をお祈りいたします。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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