毎日新聞がジャーナリズムの誇りを取り戻したか⁈
新聞の忖度報道にうんざりし、すっかり新聞ジャーナリズムへの期待感を失っていたが、このところ毎日新聞が気を吐いている。その結果、いろんな問題が表沙汰になってきた。
先日も内閣記者会のキャップクラスが安倍首相に誘われてこの時期、高級中華料理店に集まったことが報道されたが、毎日新聞のキャップだけは出席を見合わせた。
当たり前のことだが、官邸に押さえ込まれているのが今の内閣記者会だ。これも安倍政権への毎日新聞の何らかの大きな意思表示であると、みる。くれぐれも腰砕けにならないように。

安倍一強、最長政権は人事で検察を押さえ込んだから?
毎日新聞出版部が発行する『サンデー毎日』の牧太郎編集長は安倍政権が安泰なのは、法務省人事によって検察を骨抜きにしたからと明確だ。
牧さんは
政権の「長寿の秘密」を探すのはいとも簡単である。次々に不祥事が続く内閣だが、この8年間、国会議員は逮捕・起訴されていない。どれも立件されれば「政権の命運」が尽きるような大事件なのに、なぜか、検察は〝真っ黒けの悪党〟を無罪放免にしている。つまり、検察を味方にしたから安倍内閣は生き延びているのだ。
と。
斡旋利得処罰法違反で甘利明氏を追い込むことをしなかったことから、検察の弱体化が始まったと、断言している。
確かにかつてならこれ一つで内閣が吹き飛ぶような不祥事やスキャンダルに見舞われても、安倍政権はびくともしない。
東京地検特捜部が最高権力者である田中角栄や金丸信を逮捕したのは、もはや遥かかなたの伝説になった。
明らかな犯罪を犯しているチンピラ代議士クラスの事情聴取さえできないほどの体たらくだ。
日本が音をたてて崩れていくのを感じる
このままでは完全に日本が終わってしまうのではないかと、日々やるせない思いだが、安倍政権に国民の怒りはなかなか届かない。もちろん野党にも期待感もない。
自民党の中できちんとモノが言え、今の政権にとって代わろうとのダイナミックな動きもない。
福田康夫元総理や古賀誠氏らOBばかりがまともな発言をしているが、所詮外野だ。
現職国会議員からなぜ毅然とした国士が出ないか不思議だ。理性、知性のある多数の自民党国会議員らは、本当は忸怩たる思いでいるに違いない。
心ある政治家に保守本流の誇りを取り戻して欲しいと願わずにいられない。
国会は憲政史上、最低のレベルの低いやり取りだ
昨日もジャパンライフと桜を見る会の問題で、国会で質疑をなされたが、これだけレベルの低いやり取りは憲政史上初めてじゃないのとさえ思う。もちろん総理答弁。

ジャパンライフなる会社も、とっくの昔に生活事犯として摘発されているのかと思っていた。しかし桜を見る会の安倍首相からの案内状を印刷物に刷り込みお年寄りらを信用させ、商売していたのには驚いた。

それも招待状枠は60番台。どうも安倍首相もしくは昭恵氏枠じゃないかとの疑惑が深まる。
そしてこの問題でジャパンライフが安倍首相から招待状が来たことを利用したことを質問された衛藤消費者担当相は、『そんなものを私なら信用しない』と騙された方に責任あるかの発言には、怒りさえ通り越した。もはや絶望的な状況だ。
政治の極端な劣化は官僚制度の崩壊に繋がる
モリカケ問題以降、安倍首相や政権のウソを隠蔽するため、重要な公文書が平気で改ざんされたり廃棄されている。
これは官僚制度の崩壊、即ち国家の崩壊につながるという危惧を禁じ得ない。
かつて合格者の大半を東大が占めた国家公務員のキャリア職は、今年の合格者に占める東大の割合がわずかに40%しかいなかった。これはやはり異常なことだと思う。
安い給料でも国家のために身を捧げるという高邁な理想を、今や天下の秀才らが抱けなくなったのだろう。
彼らがこれ以上、デタラメな政治家の盾にはなりたくないのは当たり前だ。
もりもと なおき