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死刑執行前夜、上川法務大臣は宴席に。なぜ心静かに迎えないのか

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死刑執行報道のやり方に驚き


事件記者の私もさすがに心が病んだ。昨日の松本智津夫死刑囚ら、一連のオウム関連死刑囚の死刑執行。松本死刑囚の執行のあと次はだれ、今、だれがと、テレビでリアルタイムで伝えられるメンバーの絞首刑に向かう様子は、画像こそないものの完全公開処刑のノリだった。

日本は法治国家だ。その中で死刑は最高の刑罰として君臨する。死刑囚はその刑罰に見合う犯罪を犯したとされるから、制度が廃止されない限りは執行は致し方ない。

しかしこのような報道は初めてだった。各社当然、事前に知っていたのは間違いない。社会的にひじょうに関心の高い事件だったから、当然、法務省もメディアに配慮したのかも知れないが、死刑囚といえど人権感覚を疑うテレビ局もあった。

フジテレビなどは"いま、執行手続中" "はい、終わりました"と言わんばかりに死刑囚の写真に『執行ずみ』みたいなシールを貼っていく。このやり方に、本当に驚きだった。

シールは当然、準備してあったんだろうな。とてもじゃないが、子どもには見せられないだろう。


執行前夜、宴席にいた上川陽子法務大臣にも衝撃


あと、夜になりもっと驚きがあった。

死刑執行は法務大臣が決済するが、いつも思うのは職務とはいえ、大変だ。想像を絶する自問自答があり、苦しむんだろうなと、同情していた。だから法務大臣も心静かにその日を迎えるんだろうと。

今回も7人もの死刑囚を絞首刑台に送った上川陽子法務大臣には大変な職務だったと思う。しかし、夜になって流れてきた執行前夜の彼女の様子に唖然とした。自民党議員50人ほどで赤阪宿舎での宴席があったらしく、それに出席し総理の横で親指立ててにこやかに記念撮影してるではないか。宴席は何の問題もない。この日に法務がいくかな、普通。

片山さつき議員がツイッターにあげた前夜の宴席写真。親指立てるのはグーってことか

今回の死刑執行は法務大臣が3日に決済しており、通常、5日以内に執行される。当然、大臣なら6日に執行されるのはわかっているはず。7人もの人間を自らの決済で死刑執行するんだから、その前夜は静かに過ごすものと思った。それが心を大切にする日本人の美徳だと思っていた。本当に衝撃だった。

法務大臣としてのひとりでの決断の重さ、苦しさから逃れるために、少しだけ宴席に顔を出したんだろうと、思うことにする。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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