健康診断の数値の悪さを自慢し合うバカな世代もあった
最近はさすがに少なくなったが、わが世代の男はバカなところがあって健康診断・血液検査の数値の悪さ、即ち不健康さを自慢し合うところがあった。
例えば肝臓の数値、コレステロール値とか糖尿病を判断するHbA1cとか。高いほど不摂生で、裏返せば良く仕事をしている。良く遊んでいる。男らしいーということになると、とんでもない勘違いしていたからだ。
友人や同僚と数値の高さを競い合っては『お前もまだまだやな!』とか言い合ったものだ。
残業過多こそ不健康と密接な関係が
そして不健康と密接に関係のある残業時間も。『月ん十時間もあり、やっとれんよ』と言いながら、実はちょっと自慢する部分もあったかもしれない。
新聞記者時代は残業時間だけは間違いなく会社で一番だった。多分、突出していた。もちろん好きなわけはなく、そのようなポストであり、立場だったから諦めていた。
残業は自己申告だったが自分なりにかなり抑えていたから、サービス残業も間違いなく会社一だった。
そんな自分でもこのニュースを聞き、言葉がでなかった。それとこの職員の上司に無償に腹が立っている。
新型コロナウイルス対応を統括する内閣官房のコロナ対策推進室にこの1月、月の残業時間が何と378時間もの職員がいたというのだ。

毎日、21時間労働で、睡眠時間さえない日常の異常さ
恐らく一日も休んでいないんだろう。30で割ると残業だけで1日13時間弱。正規の日勤時間が8時間だから1日21時間勤務。睡眠などに使う残りの時間はわずか3時間しかなかった計算だ。
もちろんこの職員が突出していたが、それでも100人いる職員の平均でも過労死ラインといわれる80時間を大きく超えて122時間にもなっていた。
もちろん全て国家公務員。トップの大臣は西村経済再生担当大臣。この人も元官僚。この酷い実態はほとんど知らなかったようだ。また、テレワークを推進しながら、テレワーク勤務はゼロだったことも判明した。
当然、トップである西村大臣の責任は重いが、378時間残業した職員の直接の上司はどういう指導をしていたんだろう。

働き方改革を実践すべき国の機関でこれだ。国家の根幹で働く人の健康も守れなくて、どうする。
もりもとなおき