予想通りというか日本のコロナワクチン接種は当初見込みより大きくズレ込んでいる。現段階では欧米、ロシア、中国に大きく遅れをとっているのはもちろん、一部途上国にまで遅れをとり、政府の無策ぶりが目につく。オリンピックまでに果たして何人の日本人が打っていることか…

製造国の自国民優先は予想できたこと
確かにワクチン製造国にしたら結局は自国民優先だ。いくらカネを払うといっても先に回してくれる訳がない。だから当初の約束はどんどん後回しにされているようだ。
契約したら直ぐ買える…この認識が極めて甘かった。
日本は米国ファイザー社のベルギー工場で製造されているものが空輸されてくる。しかし現在はEUの承認がないと日本への搬送はできないというから、なんとも心もとない。ヨーロッパ優先ということなのだ。
中国は途上国へのワクチン外交を展開
中国などは二社がワクチンを量産中。アフリカなどの途上国に対し以前のマスク外交に続きワクチン外交を展開している。だから途上国でも中国ワクチンを接種している国は、日本より先行している(中国ワクチンなど、絶対打ちたくないが)
ワクチン大臣に任命された河野太郎氏が接種計画を発表しているが、なんとも心もとない。まあ、これが今の自公政権、菅政権の実力なんだろう。
河野さんは正直だから、会見の度に現実のワクチン接種の厳しさを実感する。
それにしても遅れ方が酷い。"2月からは医療従事者に"と昨年から言っていたが、まだ数えるほどもしてない。
徳島などは3月からだが37000人の医療従事者の全てが完了するのはいつになることか。
4月に接種できる高齢者は、1%もいない自治体が大半
また65才以上の高齢者は4月からだが、スタート時点で見通しが立っているのは65才以上の1%もない。大半の自治体は1%以下だろう。
4月、5月など夢のまた夢。河野大臣は3600万人の高齢者用に6月末には都道府県に届けられると発表したが、絶対無理だろう。
高齢者は夏の終わりまでには接種できるのだろうか?一般が接種できるのは、年が明けてからかもしれない。アベノマスクや10万円給付に何ヶ月もかかった政府だ。ワクチンがスムーズにいくわけはないとは思っていたが、ここまでとは。

政府の無策が原因といわれても仕方がない
この大幅な遅れは生産国次第だから仕方がないでは済まない。見通しと対応を誤った政府の責任は大きい。ワクチン購入を軽く考え過ぎたのだろう。
ワクチンが遅れることでその分、感染者は当然、増え、高齢者や基礎疾患のある人の死者は増える。
ワクチンが遅れる影響は本当に大きいのだ。
政府は都道府県不公平がないよう、また都道府県は市町村に不公平がないよう1日も早く粛々と接種して欲しい。
もりもとなおき