仏壇の引き出しから亡き父25才の叙位の証、40数年ぶりに発見
8年前に亡くなった実家の母が、仏壇の引き出しに入れたままにしてあったのを、このお彼岸に私が発見した。
親父が25歳の時、昭和20年9月1日付で宮内大臣石渡荘太郎から叙位された証だ。『正八位に叙す』とある。
宮内大臣は旧宮内省の大臣。今なら宮内庁長官だろうか。

親父は学徒出陣で徴兵され、終戦時は陸軍少尉だった
いろいろ調べると昭和51年に元軍人への叙位が復活したことに伴い、親父の元にも郵送で届いたようだ。
昭和19年1月1日から終戦までの間、叙位されながら受け取ってない人が対象とか。恐らくこの年から、それどころじゃなかった国内事情が推察される。
当時軍人で叙位されたのは少尉以上、正八位は少尉の位階とか。位階の中では下位のものだ。
今の仏壇は親父が亡くなった年に母が購入してから32年が経つ。恐らく古い仏壇から移し替えていたんだろう。
今年は親父の33回忌。お経や他の封筒類の束から、お彼岸に私が見つけたのも何かの因縁かなと、考える。
こうした記念物に全く無頓着だった両親。母は結構、大切なものも捨てていたから、よく仏壇の引き出しにあったものだ。
きちんと額に入れ、居間に掛けてあげようと思う。
もりもと なおき