東京地検特捜部による元農水大臣が絡む贈収賄事件に発展するかもしれない。やはり国民の大きな世論の力で、"自民党政権の守護神"などと揶揄された元東京高検検事長黒川弘務さんの検察庁人事が潰れて良かったと心から思う。特捜部はヤル気満々だ。
農水大臣室で現金渡したと、業者が証言
さる7月、現在公選法違反罪(現金買収)で公判中の衆院議員河井克行・参院議員案里夫妻の事件絡みで発覚したしたようだ。
東京地検が河井夫妻の関連でガサに入った広島県福山市の鶏卵生産大手、株式会社アキタフーズ元代表から、賄賂を貰った疑いで吉川貴盛元農相に東京地検が目をつけ、すでに一部から事情聴取を始めている。
同社の元代表はすでに元農相に大臣室などで3回に分け計500万円を渡したと周囲に話しているから、今後、カネの趣旨について特捜部の捜査は進むのは確実だ。

家宅捜査に入った検察関係者

大臣の職務権限で業界への便宜供与の疑い濃厚だ
元代表は日本養鶏協会の特別顧問。鶏卵の取引価格が下落した際に基準価格との差額を補塡する「鶏卵生産者経営安定対策事業」や、家畜をストレスのない状態で飼育する「アニマルウェルフェア」の基準について、業者に都合が良いように便宜を図って貰う目的で、国や国会議員に陳情を重ねていたといわれる。
一昨年10月から昨年9月まで農水大臣だった吉川氏にも働き掛けていたとみられ、現金提供には、国の施策に手心を加え、業界に便宜を図ってもらう意図があった可能性がある。
大臣在任中なら当然、職務権限がある。
元代表に吉川氏を紹介したのは河井克行氏で、検察的には極めて香ばしい話しになってきた。
疑惑の吉川元農相は"不整脈"で早くも入院中
吉川元大臣は自身のこの件が報道された2日、党などに迷惑をかけたと謝罪し、役職などを全て降りた。しかし何故か不整脈を理由に先週から入院している。
現金授受についてはコメントしていないが、検察の要請があれば誠実に答えるなどと話している。
河井案里、IR汚職の秋元司と同じく自民党二階派所属で同派事務総長。
また二階派か!との声は聞こえてきそうだ。
検察は必ず大型疑獄事件にすべきだ
事件は今後どうなるか分からないが、贈収賄事件に発展する可能性は極めて濃厚だ。元代表は吉川氏以外の農水族議員とも交流があった。
早々と社長が500万円渡したことを認めているから、検察の捜査もスムーズに進みそうだ。
以前、自民党の甘利明氏が建設業者から多額の現金を受け取り、あっせん利得罪に問われる可能性があった時、長期に入院した。
本当の病気か仮病か知らないが、いまの検察は病院にいるから見逃すことはなさそうだ。
もりもとなおき