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犯人父親の実名謝罪は、メディア役員としての責任か。吹田交番襲撃事件

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実名出し息子の事件を謝罪したテレビ局役員の父

関西テレビで常務取締役まで上り詰めた父にとって、関テレや系列のフジテレビはむろん全てのテレビ、新聞が、終日、自分の息子が引き起こした凶悪事件一色に占められたというのはいったいどんな気持ちだったんだろうか。

防犯カメラに写し出された強盗殺人未遂の犯人の写真を見て、恐らく自分の息子だと一瞬にして気がついたのに違いない。
父親として色んな気持ちが逡巡しただろう。

テレビで息子を見た父親の衝撃はいかほどだったか



それでも警察に連絡したのは、強奪した拳銃で息子が更なる犯行に及ぶことを、何としても防ぎたがったん だろう。

息子に刺され生死を彷徨う警察官へは、犯人の親として謝っても謝りきれない心情ではないだろうか。
そして何とか助かって欲しいとの思いで、胸は張り裂けそうだろう。

父親から代理人を通じた謝罪

まずもって、重大なけがを負わせてしまった警察官の方及びご家族さまに対し、心よりおわび申し上げます。

一日でも早く回復されることを心から祈っております。
また、地域の方々をはじめ、多くの皆さまにも不安を感じさせることとなりました。大変申し訳ありませんでした。
このような事態となったことについて、大変驚いており、いまだ信じられない気持ちがありますが、今後の警察の捜査にも全面的に協力する所存でございます。  
令和元年6月17日 飯森睦尚

親としての謝罪はメディアで働いてきた責任か

正直、33才の息子の親が実名を晒して謝罪したことに驚いた。当然、被害警察官本人、その家族には謝罪すべきだが、こうした形で全てのメディアを通した世間に向けてのものだ。

やはり長年、マスコミ業界で働いてきたものとしての責任を感じたのかもしれない。

今回の事件で一部では父親が関テレの役員だから、マスコミ各社は忖度報道するのでは、とか、当の関テレーフジテレビはキチンと報道するのかの声もあった。
これには関テレも報道の社会的使命を果たすとしている。

大きな課題を残す事件だ

今回の事件。市民生活を守ってくれる交番勤務の安全対策。とりわけ拳銃強奪の防止策など検討課題は多い。

また犯人は精神疾患により精神障害者保健福祉手帳2級を持っていた。職場も障害者雇用枠で働いている。
そして事件前、妄想が酷いのでと、自分の症状を雇用者に説明し、休みに入っている。

調べには「私のやったことではありません。私が思うのは病気がひどくなったせいです。周りの人がひどくなったせいです」と供述し、容疑を否認。
今後、詳しい精神鑑定も必要だろう。

こうした人たちに社会がどのように対応していくか、これも大きな課題のような気がする。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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