史上最低視聴率となった紅白だが、基本を忘れたら当然だ
昨年大みそかに放送された「第70回NHK紅白歌合戦」第2部(午後9時)の平均視聴率が関東地区で37・3%(関西地区36・2%)で、史上最低の視聴率だったという。
一昨年は桑田、ユーミンのコラボなど大きなサプライズがあり、視聴率は久々に上向いたが、やはり長期低落に歯止めはかからなかった。

プロデューサーら音楽番組のプロフェッショナルが、いろいろ局内で知恵を絞っているんだろうが、紅白の最も大切な基本を逸脱していては紅白離れが進むのは当たり前だ。
過去の全盛期の紅白は、出場歌手がその年にヒットさせた自分の持ち歌を披露した。
人気の安定したベテラン歌手じゃなくとも、大ヒットを飛ばした歌手は必ず出場した。文字通り、紅白歌合戦だった訳だ。
これが紅白の基本じゃないのか。
全てにおいてNHKへの不信感がある人も多い
NHKに対してはニュースを中心の報道番組も、政権に忖度し、とても報道とは呼べない状態に陥っている。
こうしたバラエティさえも視聴者の心から離れていくのであれば、もうやめた方がマシかもしれない。
N国ではないが受信料を払うことにも疑問が湧いてくるのは、私だけじゃないだろう。
安倍政権御用達、食傷気味だったジャニーズの重用
そして今回、視聴率を下げた大きな要因の一つは、ジャニーズ関係グループの出過ぎということも大きい。
もちろんファンが多いのは認めるし、人気もある。しかしそれでも紅白視聴者ニーズの一部であることは間違いない。
それが司会も嵐の桜井翔君に加え、確か5組も出ていた。グループだから人数も多い。
かなり食傷気味だった。
ジャニーズ事務所への忖度もほどほどにということだ。
そしてジャニーズ、とりわけ嵐は最近はめっきり安倍政権御用達のようなところもあるのは否めない。
多用するNHKの意図は分からないでもないが…

不快なこともある特定歌手の特別扱い
あといつの時代からか、特定の歌手を特別扱いしてきたのもいかがなものかと感じる。
即ち出演の了解を得る為に、条件を飲んできた。
一曲じゃなく、何曲かメドレーでとか。
今回はこのケースではないが、大昔のアイドル、松田聖子にメドレーで何曲か歌わせたのも驚いた。特に何年間もヒット曲もなく、出場自体、不思議なくらいの歌手だ。
普遍性を大切にし、歌合戦の基本に戻るべき
今後、紅白も基本の『歌合戦』に戻らなければ先細りする一方と、断言する。
即ち出場は自他共に認める大歌手、その年にヒット曲のあった歌手、選考理由はこの2点しかないのではないか。
時代の変化に対応することは大切だが、時には歴史あるものには普遍性を求めるのも大切だと思う。
もりもと なおき