こんな話しはにわかに信じられない。いじめを苦に自死した生徒の死を長崎県の私立海星高校と報告を受けた県が事実を改ざんし、"突然死"にしようとしたのだ。少年の自殺からすでに3年半が経つ。

学校と行政はなぜ生徒の自殺ときちんと向き合わない
教育者の荒廃と行政のことなかれ主義と言えばそれまでだが、何とも腹立たしく虚しい。
この問題があったのは長崎市の私立海星高校。中高一貫の男女共学校で、甲子園に春夏23回も出場している野球の名門校だ。
ミッション系の学校だけに人の死ときちんと向き合うイメージがあるだけに信じられない。
2017年4月、同高校2年の男子生徒=当時(16)がいじめを苦に自殺した。
学校設置の第三者委員会が翌18年11月19日に「いじめが自死の主たる要因」とする報告書をまとめたが、学校側がこれを受け入れないまま2年が経過した。
自死を突然死にしたい海星高校と了解した長崎県の愚劣さ
そして驚くべきことに学校は報告を受け入れないどころか当時、生徒の死後わずか1週間後に遺族に対し『突然死ということにしないか』と提案していたというではないか。
そしてさらに私立校を監督する長崎県学事振興課までもが『突然死までは許せる』などと、追認していたというから何をか言わんやだ。
県はこのほど問題が発覚したことで担当者のこの発言を認め、謝罪した。しかし学校はメディアの取材要請にいまだにしかとを決めこんでいる。
今さらだが海星高校の考え方が聞きたい
学校の堂々と的な問題もさることながら、自殺の擬装は国のガイドラインに違反する疑いもある。
そもそも海星高校は当初、生徒の自殺はいじめが原因であることを当時の教頭で現在の好調が認めていた。しかしそれを急に覆し、今日にいたっているという。
やっと生徒の自殺を隠ぺい、改ざんをしようとしたことがメディアにより白日の元に晒されたのに、まだ対応をしないのはどういうことだろう。
多くの生徒たちのためにも、学校としてきちんと総括すべきじゃないんだろうか。
もりもとなおき