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男らしさと人間の気高さ感じた家族への最期のメッセージ

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乗客乗員520人が犠牲になった日航ジャンボ機墜落事故の取材に行った時、遺書を残した企業戦士のご家族の会見を現地で聞き、胸が震えたことがあった。


その人以外にも多くの企業戦士たちの遺書や走り書きが見つかったが、今、まさに墜落していく飛行機の中だ。
字の乱れは激しい揺れを物語っていたし、何より死を目の前にした筆舌に尽くし難い恐怖の中だ。
家族に最期のことばを残した人たちの精神力や思いに、ただただ胸から込み上げるものがあった。

ご家族が会見した河口博次さん(享年52)は、手帳=写真=にパパは本当に残念だと記し、妻や息子、娘にもしっかり生きていくようにと記した。
子どもたちにはお母さんを、妻には子どもたちを頼むと、最後まで家族を気遣っていた。

そして私が何より感動したのは『思えば幸せな人生だった』と、最後に自身の人生の総括までしていたことだ。

まだ52歳。単身赴任先へひとりで帰る機中。思いもよらぬ死は悔しかっただろうなと思う。

そして先月の北海道での知床遊覧の海難事故。その中のひとりでまだ安否は分かっていない佐賀県有田町の岩永健介さん(74)は、今まさに沈みゆく船から妻に電話をした。

『船が沈没しよるけん、今までありがとう。お世話になったね』と。

凄い男だと思う。
岩永さんはゴルフ仲間と北海道旅行中、この観光船に乗り合わせた。
楽しい旅が一転、まさかこんなことになることの悔しさ、無念さ。
そして冷たい海に沈む恐怖の中、最期に長年連れ添った妻にお礼が言いたかったのだろう。

この場に及んでもこうしたことができる男らしさ、人間の崇高さに、ニュースを聴いた時、胸が震えた。
電話が繋がって本当に良かった。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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