未分類

番組づくりに協力した『ウィークエンダー』の思い出

投稿日:

 

ウィークエンダーの時代

その昔、『テレビ三面記事 ウィークエンダー』(日本テレビ系列)という超下品なテレビ番組があった。
1975年から1984年までの丸10年間、時には視聴率が30%も超えるお化け番組だった。
毎週、土曜日の夜10時からだったから、だいたい友人Sのアパートでゲラゲラ笑いながら観た。

そしてわずか数年後、私もこの番組でブレイクした泉ピン子さんらの取材に協力することになるとは夢にも思わなかった。

この番組は主に、全国ニュースで大きく伝えられることがないB級事件について扱っていた。
リポーターがフリップボードや再現フィルムを使って身振り手振り、面白おかしく大げさに解説するので人気があったが、
時にどぎつい表現も売りだった。

扱うのは性犯罪や情欲絡みの事件だった

まず『パ、パ、パ、パ〜ン、パ〜〜ン』という派手な音楽の中、ナレーターが興奮気味に『新聞によりますとっ!』と、記事を早口で朗読する。

この後、泉ピン子、青空はるお、うつみ宮土理、天地総子、大山のぶ代、西川きよし、桂朝丸、春やすこら豪華な顔触れが漫画家加藤芳郎さん司会の元、事件をリポートする趣向。

 

扱う事件は性犯罪や情欲絡みの殺人、マヌケな犯人の逮捕劇などが多かった。

そして徳島はウィークエンダーのスタッフが喜びそうなネタがよく転がっていた、というか先輩と私が小さなネタを面白、おかしく書くことがよくあったからかもしれない。

自ら取材する真面目なタレントリポーター

なぜ徳島へ?と聞いたらADが毎日、全国の地方紙をチェック、番組でいけそうな記事をディレクターが選び、タレントとスタッフが現地へーという具合だった。
『徳島新聞さんはネタが多いんですよね』と言われたが…(汗)

私は始めはどうせスタッフが取材し書いた原稿を、タレントが読むだけだろうと思っていたが、そんなことはなかった。

リポーターは必ず現地に来たから驚いた。そして、ピン子さん、青空はるこさん、桂朝丸さんらは本当に熱心で、取材姿勢はそこらの記者以上。質問責めにされたし、相当細かくメモも取っていた。

ひとつだけ忘れられないのは、田舎町で汲み取り式トイレの中でし尿まみれになりながら、女性が用を足すのを下から眺めていて逮捕されたとんでもオヤジがいた。

この状況をピン子さんに説明するのに私が絵を描いたら、それが大きく拡大されピン子さんが示したフィリップボードに。
スタジオ内は爆笑となっていた。

しかし日テレは読売系なのになぜ読売支局じゃなく、いつも徳島新聞の私たちのところに来たんだろう。

懇切丁寧にレクチャーし時には写真まで提供してあげ、夜はよく食事まで案内したから、『田舎の記者は人がいい』とか、日テレでは言われていたに違いないと思う。

『来週こそいい週でありますようにーおやすみなさい』のエンディングも良かった。

事件記者時代のいい思い出だ。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

morimoto_ naoki72

森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

-未分類

Copyright© 森本尚樹の"社会面の作り方" , 2023 All Rights Reserved.