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癌病棟での闘いは結構、過酷なものがある

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『癌病棟の戦友たち…辛くしんどいけど皆んな頑張ろう』

抗がん剤治療は普通、3週間毎だ。日帰りでする人もいるが、数日間、入院するケースが多い。あとは自宅療養だが、若い人は副作用に苦しみながらも仕事に復帰しなければならない。大変だ。
私の場合、初期に激しい副作用があったため、その後は毎回、数日間は入院し、おとなしくしている。

これは初めての抗がん剤点滴

3週間毎だと当然、病棟の入院患者とも顔見知りになってくる。徳島大学病院の場合、かなりの重篤者や術後は個室に入れるが、普通は4人部屋が基本だ。
抗がん剤治療の入院だと同じサイクルだから、同じ人たちと同室になるケースは多い。

私がお世話になる消化器・移植外科の東病棟は、多くが癌患者だ。それも結構、病状が深刻な人も多い。
だからなのか患者同士、同室でもまず話しはしない。でもそれぞれの体調の変化は、聞こえてくる看護師さんとのやり取りでよく分かる。
まあ、癌と闘っているもの同士、戦友みたいなもんだから、他の人の体調の変化は結構、心配なのだ。

会う度に痩せていく人もいる。3か月前、あんなに元気そうだったのに…という人も多い。
昼夜関係なく同室のベッドから『せこい…』(苦しい)『痛い…』『気持ち悪い…』などの声やため息が聞こえると、こちらも切なくなる。相当、カラダがしんどくなければこうした声は出さないだろうから。

あと、看護師さんが三食、どれだけ食べたかチェックするが、やはり会う度に衰弱していく人は、食べれないケースが多い。
苦しさが単に抗がん剤の副作用からくるものならいいが、病気が悪化しているのではと、心配になる。

癌告知後、ショックでメンタルをやられる患者も多いそうだ。深夜にずっと独り言を言ってる人もいた。部屋の外に出て話しをしてあげたいくらいだった。

こうした状況が"癌病棟"の現実だ。
自分も今は一見、元気だが、いつ病状は急変するかも分からない。気持ちだけは強く持っていたいと、いつも考えている。癌には負けたくない。

この病棟のドクターも看護師さんも私たち癌患者に寄り添い、治療と看護に全力を尽くしてくれている。
でも"癌病棟"での勤務は彼ら、彼女らも辛くしんどいことも多いだろうなと、思う。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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