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相手の同意なき性行為は、全て強制性交の罪に問われて当然

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性犯罪にかかる刑法改正見直しの検討会が、大詰めだ。女性を中心とする団体や識者らは性暴力と認められない被害をなくすため、『不同意性交等罪』を創設するよう求め、全国的な活動を展開しているが、被害者の立場に立った法改正は当たり前だ。ぜひ成立して欲しい。

不同意性交罪の制定などを求める声は高まっている

わが国が性犯罪に甘いのは法の不整備が大きな原因

日本は性犯罪に甘いと言われている。強制性交の罪に問われた裁判でも、まさかの無罪判決が出るケースもひじょうに多いのは否定できない。

これは何故だろうか。一部裁判官の性犯罪への認識の甘さに加えて、強制性交の前提となる暴行、脅迫の立証が難しかったことがあるのは否定できない。

被告は当然、罪を問われたくないから暴行、脅迫での性行為を頑として否定する。結果、"被害者の強い拒絶が認められない"など、あたかも同意したかのような判断に裁判官が陥ってしまうケースが、多々あったのではなかろうか。

現刑法では加害者の抗弁が勝つケースのあることが問題

現在の刑法では強制性交等罪は暴行・脅迫を伴うもの、準強制性交等罪は酒や薬を飲む、飲ませるなどしての心神喪失・抗拒不能をそれぞれ犯罪成立の要件としている。

相手を力づくで押さえる性行為はもちろん、酒に酔った相手であれば無理矢理酒を飲ましたものでなくとも、相手に性行為をする意思の無い場合と意思を確認できない場合は、準強制性交となる可能性は極めて高いのだ。
ここを分かっていない男はあまりに多い。

相手の意思に反した性行為はレイプとすべき

現在、「刑法改正市民プロジェクト」などによって、全国的に署名活動が行われ、性暴力の実態に合った法改正が呼びかけられている。

要件の見直しとしては、具体的には、威迫、不意打ち、偽計、欺罔、監禁、無意識、薬物、洗脳、恐怖、障害、疾患などに加え、『その他意思に反した性的行為』を要件に入れることを訴えている。

つまり『相手に性行為を行う意思がないのに一方的に行為に及ぶことを要件に入れるべき』との主張て、至極当たり前のことだろう。ごちゃごちゃ争う余地は無いのではないだろうか。

欧州同様の法整備、『不同意性交罪』は必要だ

ヨーロッパ諸国などの法整備状況を見れば、日本は性犯罪に対しいかに緩いかが分かる。
例えばイギリスは、相手の同意がなく、加害者が「相手が同意している」と合理的に信じていなかった場合は、レイプ罪として最高で終身刑に処すると法律で定めている。

カナダは、同意のない性的な暴行を処罰する性的暴行罪を規定する。
スウェーデンの刑法はこれらの国よりさらに踏み込み、「性行為には積極的な同意が必要」とし、『Yes means Yes』型と呼ばれる。

理不尽な裁判でレイプ被害者が泣くのはもうやめにしよう。そのためには『不同意性交罪』の成立を。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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