突然、友人のM.Mさんから私の大好物、とらやの羊羹、もなかが家に送られてきた。もちろん嬉しいんだが、何故か箱に『お祝い』との熨斗が。

でも何のお祝いか分からない。ご本人に聞いてみたら『無事、春を迎えられたことが嬉しかったので。これ以上の祝い事がありますか!』とのこと。
もちろん私が春を迎えることができたことにだった。
彼女は昨年5月、私が癌宣告を受けた時の病状の深刻さを良くご存知だったからだ。
私が抗がん剤の酷い副作用でお茶や水も気持ちが悪くて飲めない時も突然、ナースステーションに『Mさんという方から』と、"阿波晩茶"が大量に届けられた。

阿波晩茶のクセのある風味が逆に物凄く美味しく、これで十二分に水分補給ができ、ありがたかったのを覚えている。
ご自身が炊き込んで、ペットボトルに詰めてくれたものだった。
人脈の広さと人気は有名ビジネスホテルチェーンの支配人だったからと思っていたが、それだけではない。
友人たちへのこんな優しい気配りが普通にできるからなんだなと思っている。いつもありがとう。
もりもとなおき