育児に積極的に参加しよう
子育てに参加するお父さんが、少しずつ増えているのは良いことだ。
私もひとり目の娘が生まれた時、本屋の知人からお祝いと一緒にいただいたスポック博士の育児書をバイブルみたいに熟読した。
新聞記者として油が乗っていた時だから休みもほとんどなく、育児に参加できたかと問われれば大したことはないが、一緒にいる時間はオシメ交換、ミルク、お風呂は全力でやった。
まだ育児は人によったら全て母親任せがまかり通っていた時代。
『イメージが合わない』と、信用されなかった。
ミルクの温かさとゲップが気になり
ミルクの温度も気になった。熱過ぎないか、冷た過ぎないか。ミルクをあまり飲まない子で苦労した。
飲んだ後は必ずゲップをさせなければと、出るまで背中をさすったが、出ない時は心配でしょうがなかった。
オシメを替えた時は濡れタオルか濡れティッシュで拭くんだろうが、私は洗面のお湯を出し、ぬるま湯でその都度、洗った。
お風呂は一緒に温もるのは本当に楽しく幸せな気分になった。
抱っこのし過ぎで右手首が腱鞘炎に
寒い時期は心配だった。湯たんぽを入れたが低温やけどが怖い。これも育児書でチェックし、足から何㎝下と、5ミリ以内の誤差じゃないと心配だった。
夜泣きにもかなり苦労したが、暖かいシーズンは泣き止むまで抱っこをして外を歩くと、不思議と泣き止んだ。
抱っこのし過ぎで右手首が腱鞘炎になり、整形外科にも通った。
間違いも感じたスポック博士の育児書
私が愛読した『スポック博士の育児書』は、アメリカの小児科医ベンジャミン・スポックが、1946年に刊行。42か国で翻訳され、5000万冊販売された。1946年以降では聖書の次に売れたと言われる。
間違がってるのでは?と思う内容もあった。例えば
"個人の自立を促すため、泣いても抱っこせず泣かせなさい"とか、"母乳と抱っこに頼りすぎると大人になってから自立が難しくなる"など。
すでに乳児の時は『できるだけスキンシップを』という考え方が主流だったからだ。
だからスポック博士の考え方は、思春期に問題を起こしたり、母親になり育児放棄をするなどの要因として疑われたりもした。
近年は多くの間違い、異論もあるかもしれないが、私が育児に参加するきっかけの1冊になったのは間違いない。
もりもと なおき