宮城学院女子大がまたひとつ道を開いたことは賞賛すべき
宮城県仙台市にある私立宮城学院女子大学は創立から130年を超える東北の名門だ。
その女子大学だから今回の対応はたいへん意味があると考える。


同大学はこのほど記者会見を開き、戸籍上は男性だが自分を女性と認識しているトランスジェンダーの学生の入学を2021年度から認めると表明した。
これまでお茶の水女子大学、奈良女子大学が昨年、こうした対応を表明。来年春から受け入れを決めている。
私立大学では宮城学院女子大が初めてとなる。
大学への申告も課さず、ごく自然な形で入学すれば良い
同校が立派なのは志望する学生に、強制的なカミングアウトを要求しない。出願時に性自認に関する診断書の提出なども求めず、入学後も基本的には大学への申告は課さないーということだ。
学生たちもごく自然な形で大学生活に入れるよう、配慮している。
国立の両女子大学の決定以来、全国の女子大学で追随する動きが広がっている。
ミッション系の名門、宮城学院女子大が踏み切ることで、さらに他の女子大学も追随する動きが加速するのではないだろうか。
共学大学では叶わないトランスジェンダー人の思い
よく普通の共学の大学に行けば良いのにとの声もあるが、それは違うようだ。やはり性自認が女性なのに、男子として育てられ、男子としての生活を強いられてきた人にしか、女子大学に入るという安堵感は分からないかもしれない。
ひとつひとつの積み重ねが大切だと思うから、女子大学の決断には敬意を表したい。
もりもと なおき