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秋田の地方都市にあって超難関。国際教養大学の凄い中身と実力

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数年前から秋田県秋田市にある公立大学法人・国際教養大学(AIU)の高い評価は耳にしていたが、東北の片田舎の大学(失礼)にこれほど飛び抜けた実力があるとは思わなかった。いや、凄い。

TOIEC平均920点はもちろん全国の大学トップ

授業は全て英語で行うから学生たちの語学力は容易に想像つくが、なんとTOIECの大学別スコアランキングで平均920点を叩き出し、全国の大学でダントツのトップとなった。

そしてこのほど学生、社会人を対象に『スタディチェーン』が"国際色豊かな大学ランキング"についてのアンケートを実施したところ、これも国際基督教大学や上智大学、早慶を完全に押さえてトップとなっている。

開学からまだわずか16年だ。ほとんど歴史はないがやはり初代学長で元東京外国語大学長、中島嶺雄先生の高邁な建学の理念がスタートから脈々と生きてきたことが伝わってくる。

秋田にありながら全国から満遍なく学生が入学

学生の数はわずか820人だから普通の高校より小さい。国際教養学部のみのこじんまりした大学だ。しかし秋田市にありながら学生は全国から満遍なく集まっている。

授業は1クラスあたり平均17人程度の少人数のクラスが基本。全ての授業は1年生から英語で行われる。

在学中、1年間、外国の大学に留学するのが必修。もちろん語学研修じゃなく、きちんと留学先の大学で単位を取得しなければならない。

この大学は図書館が毎日24時間、365日開いており、いつでも使うことができるのも、学生たちにとって魅力だという。

有名な大学図書館

入試難易度、いつのまにか全国トップクラス

気になる入試の難しさだが、駿台や河合塾模試で偏差値67.5だから、最難関クラスだ。国立なら一橋大学、私立だと早慶と同じくらいの難しさだと言われている。
しかし4年間で語学力、国際性でグッと他大学に差をつけるようだ。

卒業後、学生たちは東大や一橋、京大のほか、オックスフォードなど欧米の大学院に進学する人が多い。
就職は語学力と国際性を生かせる大手商社、金融機関など。

初代中島嶺雄学長の理念が脈々と生き続ける

何故、こんな地方にある大学がこんなに短期間でハイレベルになったのか。これは

"外国語での卓越したコミュニケーション能力と、豊かな教養、グローバルな専門知識を身に付けた実践力のある人材を養成する"

という、初代学長中島嶺雄さんの理念の確実な遂行に尽きると思う。

初代学長、故中島嶺雄先生の精神が生き続ける

学生の5人に1人の留学生は、日本人学生と同じくキャンパス内の寮やアパートに住む。そして常にコミュニケーションをとっているから、日本の学生は既に留学している気分だろう。
また教員の55%が外国人というのも、自然に学生たちの国際性を磨いていく。

日本の大学がアジアだけでも中国や香港、シンガポールの大学に劣勢なのは語学力と国際性の不足に尽きる。他の全ての日本の大学は、国際教養大学に学ぶべきことは多い。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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