活躍するタレントや有名スポーツ選手が、自身が今まさに闘っている癌について会見やSNSで公表するケースが多くなってきた。とても素晴らしいことだと思う。
ごく最近では女優の秋野暢子さん(65)が食道癌を、日本テレビのスポーツアナ、菅谷大介さん(50)が膵臓癌であることを公表した。

秋野さんは現在の闘病の様子を詳しくブログにあげているし、菅谷さんも癌の中でも最も生存率が低いと言われる膵臓癌との闘いを報告している。
共に癌告知された時の思い、症状、手術や治療法、カラダの変化などを。
秋野さんは現在、放射線治療と化学療法(抗がん剤治療)を続けているが副作用の苦しみ、髪が抜けたことなどを定期的に綴る。
ひと昔前は有名人が癌であることをカミングアウトすること自体がタブー視されていた。
1993年、元フジテレビの人気アナウンサー逸見政孝さんが胃がんを公表した時は大ニュースとなったくらいだ。

残念ながら逸見さんは会見の3ヶ月半後、48才の若さで亡くなってしまったが、やはり当時の癌は死と隣り合わせの病だったんだろう。

癌を公表する有名人にお願いしたいのは、きちんとした標準治療を受け、結果、快癒を期待したい。
短い余命宣告をされたケースでも、1日でも長く生き抜いて欲しいということだ。
それが多くの癌患者に癌と闘う勇気と希望を与えるのは間違い無い。
膵臓癌で手術を終え、職場復帰した菅谷さんは『生存率が低いと言われる膵癌だが公表した以上、"やっぱり"と思われないよう頑張りたい』と、前向きだ。
癌も100人100様。治療効果も同じく。有名人たちの闘病の様子は大いに参考になるし、元気になっていけば多くの癌患者にも勇気を授けるのは間違いない。
そして苦しい闘病生活を伝えることで癌の恐ろしさも伝え、結果、早期の癌検診が一般に広がることも期待したい。
そういう私もあくまで地域社会の範囲内だが、FBで自分のステージ4の癌を公表したり、テレビに出て、闘病についても報告している。
私の生き方が少しでも他の患者の参考になったり、少しでも癌を予防する啓発になればと、願っている。
もりもとなおき