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終身雇用制度こそ日本社会の基盤だったが。トヨタ社長ら限界口に

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2人の大物経済人が最近、相次いで日本の終身雇用制度の限界を口にした。ちょっと待てと言いたい。終身雇用制度この日本社会の基盤だったんじゃないのか。

日本の終身雇用制度こそ日本の社会や家庭生活の基盤となる素晴らしい制度である(あった)と、今更ながら思う。
18才、あるいは20代前半で縁あった会社に入社し、60才(55才定年の時代が長かった)の定年まで毎年、少しずつでも給与が上がり、お父さんたちは一歩ずつ階段を上がるように出世してきた。
父親が課長になった日の食卓は、子どもながらに心が弾んだことを覚えている。

同じ仕事をしても若いだけで年長者より給与が低い、年長者より仕事ができても給与が低い。これが年功序列を伴う終身雇用制度の弊害ではあるかもしれない。
しか実はこれこそが日本の社会を形づくってきたひじょうに有効なものだと、私は感じている。

終身雇用制度の限界を口にする中西宏明経団連会長とトヨタ豊田章男社長

 

年齢差、能力差は皆んなでカバーした

10人いれば全て個性があり能力差があることは、われわれは学校生活で学んだ。会社に入ってもしかり。

つまり大切になるのが共助の精神。教育費はじめ家庭を維持することに大変なお金がかかる先輩たちの家庭を、間接的に若い世代が支えていく一面があったと言えないか。
もちろん、自分だって必ずこの恩恵を受けてきた。

そして能力差があるから組織は成り立つ。多くは自分以外の部署、例え日陰といわれる部署であっても敬意を払うのが、日本の企業であった。

花見や社内運動会や大忘年会。時には家族も参加して社員たちは絆を深めた。これが、日本の社会、そして会社だったんだ。

■若者が嫌い出した終身雇用と年功序列

しかし昨今はどうだ。大企業は正社員を減らし逆に非正規雇用がどんどん増え、すでに40%を超えた。
優秀な学生は実力主義の外資系企業にどんどん流れている。
若者から実力主義を求めるから、年功序列も崩れてきた。

大物経済人が終身雇用の限界を口に

こんな中、経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)は先日の定例会見で、『終身雇用制度は制度疲労を起こしている。終身雇用を前提にすることが限界になっている』持論を展開した。

またトヨタの豊田章男社長は自動車業界団体のトップとして、終身雇用について『雇用を続けている企業にインセンティブがあまりない』などと述べ、今のままでは継続は難しいとの認識を示した。
また中途や派遣の社員が増えている現状に『やりがいのある仕事に就けるチャンスは広がっている』とも、言っている。

■終身雇用制度後の対応はできるのか

しかし果たしてそうなのか。終身雇用が崩れるということは、企業の側から見たら人件費の高い年配者を多数、抱えなくても良いと言っているに等しい。
非正規雇用をどんどん増やし、会社の内部留保を異常に積み上げている現況を見ればそう思わざるを得ない。

終身雇用制度を企業自ら破壊するのであれば、入社一年目でも実力のある社員には1000万くらい給与を支払う準備は当然、不可欠。
初任給20万で終身雇用制度だけやめますでは、通らない。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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