北海道知事選で分かった野党共闘への暗雲
全国11の道府県知事や政令都市の市長、県議、市議選挙が終わったが、知事選挙はマスコミ的には大きな番狂わせはなかったようだ。やはり1000余りのサンプルを分析する世論調査の精度は高いということか。
その"アナウンス効果"で、得票数には微妙は違いは出るものの、結果は変わらないというのが、今回の知事選挙だった。
北海道は自公対全野党が唯一対決する注目知事選挙だったが、自公が押す元夕張市長鈴木候補がこれほど圧勝するとは思わなかった。
特に北海道は旧社会党〜旧民主党の金城湯池と言われる地域も多い。
夏の参院選に向け、野党共闘に暗雲を投げかけた。
仮に衆参W選挙となれば、野党がバラバラでは話にならないだろう。
大阪人の心掴んだ大阪維新と松井氏のリーダーシップ
大阪維新の会の強さは際立った。府知事選挙では大阪市長だった吉村氏がまさに圧倒的な強さで知事初当選。
市長選挙に転身した松井前知事も当初は対立候補との接戦が予想されたが、終わってみれば横綱相撲だった。
大阪という土地柄にこれほどぴたっとはまった地域政党はないように思う。それと松井さんのリーダーシップも味がある。
大阪万博だって大阪維新抜きに誘致はあり得なかった。
橋下徹さんが政界から身を引いたあとは党の存亡さえ心配されたが、完全にひとり立ちしたのではないか。
彼らの悲願の大阪都構想実現に、大きく前進したような気がする。
全国の仲間の戦いにも昨夜は感動した
全国の仲間もたくさん県議選挙や政令の市議選に挑んだが、悲喜こもごもだった。
いずれも問題意識と改革の志しを抱き、議会活動はきっちりやってきた人たちだが、選挙への精力的で真摯な取り組みが雌雄を決することがよくわかった。
やはり選挙に王道はない。
日頃の地道な活動と、直前、期間中のパワフルな動きであることも痛感した。
都市部の県議選挙はどうしても大政党の候補がひしめき合い、無所属は弾き飛ばされるが、千葉で2人の友人、知人が無所属で勝ち上がったのは印象的だった。
やはり組織票が何もない中で、1万〜2万の票を獲得するのは並大抵の努力では叶わなかったと思う。
今回は女性議員の進出も注目された。しかし立候補者にして僅か1%と程度伸びただけだった。
公明、共産のような組織が固い政党からは比較的当選しやすい。しかし無所属となると県議クラスはなかなか女性が大政党相手に戦えないのが現実。
大政党相手にひとりで戦った女性議員の凄さ
こんな中、千葉県の我孫子市というところで当選した水野ゆうきさんは注目に値する。
定数2で自民党など大政党の候補者相手に堂々たる戦いを展開、トップで二期目を飾った。
必死な姿が市民の共感呼んだ水野さん
彼女の戦いぶりはずっとブログで拝見してきたが、凄まじい。東京都心の若い女性区議さんのように綺麗なポスターを作り、駅でニコニコとアタマを下げるような生易しいものじゃない。
美人なのに決して女を売りにするようなことはしない。ずっと赤色のスポーツウェアと運動靴。
毎日毎日、汗にまみれ雨でぐしゃぐしゃになりながら、必死で政策を訴える姿は鬼気迫るものがあった。
もちろん、日頃の素晴らしい議会活動あってのものだ。
市民の共感を呼び、街頭での応援弁士はいつも名もない市民だった。
全国の女性で政治家を目指す人がいたら、彼女のブログをずっと読んだら、大いに参考になると思います。
徳島も全国も、選挙に挑んだ全ての皆様に心から敬意を表します。お疲れ様でした。
もりもと なおき