人気のラグビーだからなし崩しも許されるのか
こういうのをなし崩しというのだ。ひとつ例外を看過すると、決まりごとがズルズルと破られていく。
東京・国立競技場で11日に行われるラグビー全国大学選手権決勝(早大―天理大)について、主催の日本ラグビー協会が予定通り観客を入れて開催する。
緊急事態宣言が出ていきなり1万7000人の観客を入れてラグビーとか、あり得ないと思うが、なぜ無観客試合を決断できなかったのか。
人気のラグビーだからこそキチンと規範を示すべきだった。

大規模イベントは5000人以下と決め、いきなり例外
政府が決めた大規模イベントの開催要件は最大5000人かつ収容率50%以下にもう一度戻され強化されるが、なぜこの日の大学選手権は例外になるのか。
なんと政府が販売済みのチケットには緊急事態宣言下の開催要件は適用されないとしたからだ。つまり例外としたのだ。
この論法でいったらなんでもありじゃないのか。
ラグビー協会は今更、17000人分のチケットを5000人に絞り込むことは不可能と判断した。そして感染対策を徹底して安全に運営したいとしている。
もちろん当日、入場しない人には払い戻しにも応じる。
1.7万人の熱気が映し出されまた国民の気が緩むのが怖い
今回の緊急事態宣言では飲食店に厳しい対応が求められている。
アルコール類は午後7時、閉店は8時。飲食店にとったら事実上、営業は難しい。ペナルティとして守らない店舗は公表される。
中小店対象に一律、6万円/日が支給されるが、広い店や立地場所によっては家賃、従業員の生活を考えたらとても足りない。
こうしたことを考えると、ラグビー試合1万7000人は例外なのかとなる。要するに示しがつかないという話しだ。
ラグビー協会も入場料がパーになれば相当な痛手は理解できる。そこは政府となぜキチンと話しをしないのかと思う。
もりもとなおき