一強への不満、不信感が蔓延
安倍さんが圧勝ならずは日本の政治のために本当に良かったと思う。議員、党員ともに予想を超える票が石破さんに集まったことは、一強への不満、不信感が蔓延してきたと言えるだろう。
本当に強い一強だろうかと、私は常々思ってきた。未だ解決の見通しもなく引きずったままのモリカケ問題。それに派生して起こった財務省などの公文書改ざん事件。
大阪地検などは事件にすることさえできなかったが、ここにも権力者への忖度が働いたと見る国民は多い。
総理大臣の嫁が疑惑の中心でチョロチョロする総理など、歴代ひとりもいなかった。
外交の安倍?確かにどの総理大臣よりたくさん外遊してきたのは間違いない。しかし拉致問題は解決の糸口さえなく、北朝鮮を取り巻く国際政治のドラスティックな動きの中での日本外交の孤立感。先日のロシア・プーチン大統領との会談で、プーチン氏の完全に日本を小馬鹿にした無礼な対応に、腹が立ったのはもちろん、日本外交大丈夫か?の思いを持った人も多い。
責任とらない政治家が蔓延
この3年間、日本の政治家たちの著しい劣化、そして責任を取らない政治家が蔓延してきているのにも、政治への無力感を感じざるを得ない。
昔だったら即効で役職から更迭されるほどの暴言、失言をしても、簡単な謝罪で済んでしまう政権。こんな国会議員が山のようにいるではないか。
今となっては不倫で辞職した若手衆院議員などは極めて誠実に映ってしまう。
自民党がこんな具合だから、野党も負けてはいない。ガソリンチケット問題や不倫騒動の山尾志桜里氏も堂々、現職で、記者の気にくわない質問は無言でスルー。
立憲民主系会派の小川勝也参院議員など、議員宿舎で同居の息子がごく最近も含め、数回も女児を狙った強制わいせつ事件などで逮捕されても、やはり現職として居座っている。監督責任は大と誰でも思うが…
永田町の連中は、一般社会とは隔絶したところに生息している感は否めない。
テレビ対談で分かった力量
総裁選挙数日前、テレビ朝日の報道ステーション、TBSのNEWS23で安倍さん、石破さんの対談があった。これを見て、なぜ安倍さんが公開討論を避け続けたか理解した人が多かったし、こうした番組がもっと早くからあったら、情勢はさらに変わっていたことを確信する。2人の政策の差は歴然としてしまった。
自分も元田舎の政治家だが、政治家にとって最大の有権者への裏切りは自己保身。有権者の代表として、きっちり発言したり行動することが全くできなくなる人が、いかに多いか。
内閣は自分に忖度しない有為な人材を
内閣改造が見ものだ。やはりトップがこれまでのように稲田朋美や杉田水脈のような人物を重用すると、ポスト欲しさ、選挙での優遇を期待し、自己の魂に反して忖度してしまう。
これが今の一強の正体だと感じる。
安倍さんには本当に強い国をつくるのであれば、有為な人材を内閣に登用することを期待する。
忖度の蔓延が国をダメにしていく危機感じを感じるし、日本のいいようのない息苦しさを醸し出している。
自民党員だけで55対45。国民全体ならいかほどの数字か。政治家たちは国民に忖度して欲しい。
もりもと なおき