未分類

菅さんはインテリは恫喝に弱いと、ずっと思ってきたのかもしれない

投稿日:

生中継で記者にキレてしまった菅首相の気の短さ

テレビの生でこれだから、密室では官僚たちがどれだけ恫喝されているか…とのネットの書き込みも少なからずあった。

なんとNHK7時のニュースの生中継で菅首相がキレてしまった。NHKがぶら下がり取材を生中継するのも異例だったが、まさかのキレる瞬間を全国に発信したのだ。

こんな場面を生中継したNHKにはさぞご立腹だろうが『総理怒ってますよ!』と、本来なら局幹部を恫喝する山田真貴子氏もこの夜はいなかった。
この夜は腹が立ってさぞ寝付きも悪かったんじゃないか。

記者の矢継ぎ早の質問にキレた菅首相

山田広報官抜きで初めてまともな記者会見となる

そしてわれわれが良く分かったのは、
新聞記者たちに対してでもこの調子だ。副大臣、大臣を務めた総務省での人事権を振りかざした恐怖政治ぶりが、容易に茶の間にも伝わってきた。

そもそも予定されていた会見を、官邸がキャンセルしてきたのだ。本人が否定したって山田真貴子隠しであることは子どもでもわかる。

しかし皮肉なものだ。
通常のぶら下がり取材は5分程度だが、この日は18分でやらせ無しの20問。山田広報官からの制限や妨害もなく、本来の会見だった。

批判的な記者に当てないし直ぐ打ち切った山田広報官

これまでは山田内閣広報官が司会をするという官制の会見だ。政権に批判的というか当然の質問をしそうな記者を一切、山田広報官が指名しないという異常なものだった。

さらに『次の日程が…』などとまだまだ挙手がある中、会見を切り上げるのが常套だった。

官房長官時代からずっと、これまで真摯に会見に対応しなかったガースーにとって、初めての記者の質問攻めという経験だったんじゃなかろうか。

はからずも器の小ささを露呈してしまった。

角栄さんは『批判されるのが俺の仕事』と言った

確かに歴代総理で記者の質問にキレた人は記憶にない。

竹下登さんなどは窮地に追い込まれた時でも声を荒立てることはなかったし、小渕恵三さんしかり。
『あ〜う〜』の大平正芳さんは文字に起こしたら完璧な答弁になっていた。誠実だったんだろう。

田中角栄さんは街頭での演説に罵声を浴びせられても右手をあげて応えた。記者には『批判するのが君らの仕事、批判されるのが俺の仕事だっ』と、堂々たるものだった。

菅さんはインテリは恫喝したら屈服すると思っている?

菅首相は昔の根性ある記者に囲まれたていたらとっくに終わっているだろう。腰抜け揃いだから助かっているのだ。

学術会議の問題やNHKへの不当な圧力(国谷、有馬両キャスター更迭)記者へのキレ方、霞が関官僚への恐怖政治を見る限り、この人はどうも"インテリは恫喝に弱い、脅せば屈服する"と、勘違いしてきたのかもしれない。

過ぎたるは及ばざるがごとし。国民に恫喝など及ばないことをそろそろ自覚されてはどうか。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

morimoto_ naoki72

森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

-未分類

Copyright© 森本尚樹の"社会面の作り方" , 2024 All Rights Reserved.