富士山や温泉、果物やワインで名高い山梨県は東京との交流はもちろん、全国から人が集まる観光地にも関わらず、コロナ感染者数はここにきてかなり少なく推移している。10日も7人と、このところ1桁台が続くが何が要因か。

県独自の飲食店"認証制度"が感染者数を抑えていた
これは偶然ではなく県がそれなりの対策努力をしていることがこうしたら結果に繋がっていることがニュースを見て良く分かった。
県が昨年6月から『グリーン・ゾーン認証』制度をつくり、実のあるコロナ対策をしている店を認証。さらに"大阪の見回り隊"のようなにわか検査でない抜き打ち検査をずっと続けているという。
この山梨県の対策をサタデーステーションなどでやっていたが、飲食店のテーブルの消毒、アクリル板が効果的に設置されているか。テーブルの間隔は有効にとれているか。換気は十分になされているか。マスク会食は…
これらを県の担当者がかなり厳しくチェックしていた。
そして店にとって怖いのは店に貼ってあるグリーン・ゾーン認証ステッカーにはQRコードが。客がスマホをかざすことで簡単に県に意見が言えるようになっていることだ。

行政・飲食店・県民が三位一体となり厳しい感染対策を
行政と飲食店、そして県民が三位一体となり厳しい対応を受け入れることで、観光山梨を守っていることが良くわかった。
長崎幸太郎知事も感染対策万全の店での食事や会合まで推奨しているくらいだから、自信があるのだろう。
結局、行政や飲食店が一致しているのは、山梨県から感染者を出さないことが飲食店を、商売を守るということ。そのためには面倒でもできる限りの感染対策をした方が営業的には得だということ。
つまり感染が蔓延し営業停止や時短措置を取るより、日頃の完璧な感染対策が重要だということだろう。

徳島県も山梨県のやり方を真似たらどうかと考える
翻って徳島県はどうだろう。全体的に感染対策のグレードは非常に低いと思わざるを得ない。申し訳程度に入り口にアルコールと自動検温機がある程度の飲食店が大半だ。
アクリル板などもあまり見かけないし、テーブル間のソーシャルディスタンスもできていない。喫茶店でもノーマスクで大声とかが普通に。
大阪と兵庫の感染者は10日は過去最多で、その日だけで合わせて1200人を大きく超えた。そして両府県とも大半がイギリス型の変異ウイルスだ。
この隣である徳島県も、行政が普段から実のある対策をすることを望みたい。山梨県のケースを真似るべきだろう。
もりもとなおき