ニュースの質の良し悪しは各ポストのキャップ次第だ
記者クラブ加盟社のキャップなどは管理職でもなんでもない。
しかしそのポストから出稿する原稿には一番の責任がある。下に数人抱える部下というか後輩の原稿はチェックするし、取材計画も細かく指示する。
だから部長やデスクが無能でも、現場キャップがしっかりしていたら良い記事が新聞紙面に踊るし、良いニュースが流れるはずだ。
桜を見る会報道の最中、内閣記者会が安倍さんと食事会とは!
安倍政権になり安倍首相と大手メディアの大幹部との会食が度々、繰り返されている。
そしてその結果、メディアの政権への忖度が酷くなり、ニュースが骨抜きになっているのは否定できない。
メディア内部からもこうした経営陣の姿勢に批判はあった。
ところがだ。なんと安倍さんの周辺が、桜を見る会の様々な疑惑で揺れ動いている最中の20日夜、首相はじめ内閣取材の最前線、内閣記者会加盟報道各社のキャップが、安倍さんと高級中華料理店で会食していたというから、驚いた。信じられない。

新聞の"首相の1日"にも記載されてしまった。

記者としての矜恃があれば、この時期は絶対に行かない
記者会としてたまにはやっていたことだろう。取材する側、される側がたまには胸襟を開き酒を飲むのは全く悪くない。
しかしなんとまあ、この時期にやるかと思う。誘う方も誘う方だが、のこのこ行く方も行く方だ。
記者としての職業への誇り、矜恃があればこの度くらいは絶対行かないし、官邸に対し日を変更するようお願いすべきは、小学生でも判断できる。
メディア内部でもこの内閣記者会キャップの今回の対応を、嘆いている連中は多いだろう。
メシ食う時間があるならばなぜ記者会見を求めないのか⁈
安倍さんと飯を食いながら、一体何の話しをしたんだ。言い訳を聞かされたのか?何にせよこの場の話しはオフレコだから、一行も記事にはできていないはずだ。
こんな時間があるなら、内閣記者会としてきちんと記者会見を要求するのがスジだろう。
佐藤栄作首相が退任のとき、新聞各社に悪態をついた首相に対し、当時の内閣記者会新聞各社は全員、退任会見をボイコットした。
このくらいの気概がなぜ持てない。
もりもとなおき