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記者にも勇気。徳島中2生の新聞標語"新聞を 開いて 僕は世界を知った"

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徳島の中学2年生、1万4000余作から第1席の新聞週間代表標語に

日本新聞協会の第72回新聞週間募集標語で、徳島県徳島市の津田中学2年生、小林大樹君『新聞を 開いて僕は 世界を知った』が、なんと1万4235の応募作から第1席の代表標語に選ばれた。


私はこれを見てカラダがグッと熱くなった。中学2年生。この標語は現場で働く記者たちにこれ以上のエールはないと思ったからだ。

全国の記者諸氏はどう思うだろう。
上層部は政権に忖度。現場には理不尽なこと、権力、不正に牙を剥くこともできない残念な記者たちが蔓延している。

そして取材活動さえマスゴミ呼ばわりされる。まさに新聞記者受難の時代だが、これが今の新聞を取り巻く昨今の偽りない姿だ。

しかしそれでもこんな熱いエールを送ってくれた少年がいる。私は心から感動したし、心を強く揺さぶられた。

小林君、17才のノーベル平和賞、マララさんの記事に感銘を

聞けば小林君は自宅で取っている徳島新聞の別刷り『阿波っ子タイムズ』の国際ニュースを読み、この標語を作ったという。

そのきっかけになったのは2014年、史上最年少の17才でノーベル平和賞を受賞したパキスタン出身のマララ・ユスフザイさんの記事だった。
同世代の少女が紛争地域でも教育を受ける大切さ、銃よりもペンを持つことの大切さを訴えたものだ。

小林君はこのマララさんらの姿に、当たり前だと思っていた今の自分の生活のありがたさを、改めて教えてもらった思いをこの標語に込めた。

そして世界では紛争で教育を受けられない子どもたち、抑圧された無数の女性たちがいる。
反面、自身の平和な生活を見つめ直した時、この標語に繋がったのだろう。

毎日、徳島新聞を読む小林君(徳島新聞より)

小林君は新聞を読むことで目を世界に向ける大切さ教えた

地方の中学生が新聞を読むことで自分の目を世界に向けることができた。素晴らしい標語だと思う。

また同じく佳作にも徳島県の会社員内藤志保さん(22)の『新聞で 増える知識と 減る偏見』が。

新聞を読むことでいろんな知識を体得したし、真実を知ることができたことを、この標語に込めたのだろう。
共に徳島新聞の読者。全国の記者たちは、まだまだ新聞にこうした思いを抱いてくれる読者の存在を忘れてはならない。
この標語を読んでモチベーションの上がらない新聞記者は、辞めた方がいいだろう。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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