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誤認逮捕の上、自白強要の愛媛県警と、逮捕状を出した裁判官の酷さ

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突然、無実の罪で逮捕された時の恐怖と絶望感を警察は分かるか⁈

真面目に暮らしてきた20代の女子大生が、ある日突然、無実の罪で警察に逮捕された時の恐怖と絶望感はいかほどか。

愛媛県警松山東署は1月9日にタクシー内から現金約54000円などを盗んだ疑いで7月8日にこの女性を逮捕。
しかし勾留請求は認められず、女性は同10日に釈放された。

その後の再捜査で、別の若い女性が容疑者として浮上し、誤認逮捕が判明した。

そのことについて松下整愛媛県警本部長が毎日新聞の取材に答えているが、同紙によると、同本部長は自白強要について『直ちにアウトではない』とするなど、元事件記者としてはひじょうに違和感を感じる。

愛媛県警本部

『就職が決まってるのに、大ごとにしたくないよな』と刑事

女子大生は先日、代理人弁護士を通じて手記を公表している。

手記によると、女性は一貫して容疑を否認した。取り調べ中「本当の犯人を捕まえてください」と訴えると捜査員は「犯人なら目の前にいるけど」と女性を容疑者と決め付けていたという。

さらに、「就職も決まってるなら大ごとにしたくないよね」「認めないと終わらないよ」などと自白を強要されたという。

女子大生は県警に対し、「どのような指導を行い再発防止に努めるのか具体的に公表してほしい」と訴えた。

取り調べの可視化時代に、完全なる自白強要の疑いあり

毎日新聞によると松下整本部長は1日、取材に応じ「手記を見て改めて、大変申し訳ないことをしたと痛感した」と述べたという。

それなのに取り調べに当たった捜査官の発言については、前後の文脈などが分からず、印象的な文言が切り取られている可能性があると指摘。「全く問題がないとは言えないので、確認している」と。

一部切り取りにしても刑事の言い方は完全なる自白強要。早く確認すべきじゃないのか。

また被害女性が担当刑事に直接の謝罪を求めていることに対しては「前例を作るわけにはいかず、幹部が謝罪するということになっている」と説明した。
こんな規則があるのか、愛媛県警は?

再発防止策、市民に向けて公表するのは最低限の常識だ

また、再発防止策の公表については、捜査手法を明らかにすることにつながり問題があるとして「考えていない」との見解を示した。

これは県議会の総務委員会でも必ず質問されるはずだ。議会でもこんななめた答弁をするつもりなんだろうか?

とにかく取り調べの可視化時代、こんな前時代的な取り調べがあってはならない。

誤認逮捕がはっきりしているのに、この県警本部長の毎日新聞とのやり取りはいかがなものかと思わざるを得ない。

そして批判されるは警察だけじゃなく、最初に逮捕令状を出した裁判官も強く批判されるべき。ドライレコーダーで似ているだけで認めんだろ、普通。

担当捜査官が本人に謝罪するのは社会の常識だ。これだけ市民に背を向けた人権無視の捜査をしたんだ。県民に対し、再発防止策を示すのは、当たり前だろう。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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