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警察幹部は新人記者を鍛える師ともなる。愛情持って育てて欲しい

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親しいのは常のこと

若い時から人と話をする時は相手の地位とか肩書きじゃなく、基本は年齢でものを言うように心がけてきた。
だから警察担当の新人記者時代は、取材対象は人生の大先輩ばかり。
警視だろうが巡査部長だろうが、こちらはきちんとした言葉遣いでお付き合いいただいた。

しかし相手も私が若くても会社を代表して取材に来ているとの認識で、よほど個人的に親しくしている刑事以外は、きちんと対応いただいた。

名前は県警では上から下まで『もーさん』で通っていたが、これも仲間意識を持ってもらった証と携え、気に入っていた。

警視が地元紙記者に度重なる暴言との記事が

さて先日、徳島県警徳島中央署の広報担当(刑事官か?)の警視が私の古巣の徳島新聞記者に9ヶ月に渡り何度も暴言をはき、本部長から注意処分を受けたとの記事が、徳島新聞に出ていた。

NHKのニュースや大手新聞の社会面にも掲載されたから、ご存知の人も多いかもしれない。

 

恐らく推測するに、若い記者が警視をイラつかせる稚拙な質問をしたのかもしれない。しかしこれは徳島新聞に限らず他社の新人にも多少の差はあれこんなタイプはいる。新人だから。

その結果、警視がイラ立ち、度重なる暴言に繋がったのではないだろうか。

◼︎厳しい言葉と暴言は違う

しかし『頭が悪い』とか『何度も同じこと聞くな』『記者やめたら』など人格を傷つける暴言はいただけない。怒鳴るのも何をか言わんやだ。
相性の問題もあるだろうが警視といえば大幹部だ。なぜもっと大きな心でじっくり指導してやってくれなかったんだとは思う。
彼らのこれからの記者人生は、本当に初めて出会う警察幹部にかかっていると言っても過言じゃないからだ。

私も一人前になったのは当時の徳島東署(現中央署)の刑事のトップであり広報担当の刑事官(隅田、河合、三好の各氏)のおかげだ。
事件のイロハから人情の機微、時には『もーさんだけや』と、とんでもないネタをもらい鍛えていただいた。

記事にしたのは極めて残念

今回の件は徳島新聞から県警本部に正式に抗議をしたことで発覚。しかし記事にしてしまったのは極めて残念ではあった。件の警視と記者、両者にダメージがあったと思う。

私が若い記者の先輩ならきちんと相手と話をしたし、聞き入れてくれなければ相手にそれなりのケジメはつけた。
記事にしたことはひじょうに残念だ。

◼︎A君の思い出

私が警察担当キャップの時、西部方面の警察幹部から突然、電話が入った。『地元支局のA君が刑事課で泣きながら暴れている。何とかして欲しい』と。
A君は私の子飼いの記者だった。1年生の時から熱血漢で、私が鍛えていたのを警察幹部らも知っていた。

直ぐに電話口に出してもらいAに事情を聞くと、泣きじゃくりながら『事件の概要を刑事たちが教えてくれない』と。

今度は私がAに切れた。『オマエの力がないだけやないか!人に八つ当たりするな、ボケ!』と。要するにAは、自分自身の力の無さに腹が立ち、暴れたらしい。

私は翌日、Aには内緒でその署に行き、署長や課長に謝罪し、これに懲りずにさらにA君を鍛えてやって欲しいとお願いした。
A君はもちろんその後、押しも押されぬエース記者になっている。

しこり残さず緊張感ある良い関係を

この度は大げさなことになってしまったが、警察と新聞もしこりを残すことなく、緊張感を持った良い関係でいて欲しい。

若い記者たちに言いたいのは、警察は自分たちを鍛えてくれる場所。警察幹部にお願いしたいのは、言葉は悪くても良いから、愛情持って育てて欲しい。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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