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貧乏をある意味楽しんだ昔の学生たち。今の日本の貧しさは本物だ

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半世紀前の学生時代は皆んな普通に貧しかった。でもバイトをすれば楽な時代でもあった。月に半分くらい働けば、東京の1人暮らしでも私大の授業料から生活費まで何とか自力で稼ぎだすこともできたのだ。

アパートは4.5畳が一般的だったが、20%くらいは3畳に住んでいたと思う。
そこには小さな冷蔵庫(冷凍庫は付いてない)と友人、知人からの払い下げの小さなテレビ、こたつ、扇風機はあったが、エアコン、電話があるヤツは周りに1人もいなかった。

もちろん風呂はなく、トイレは共同だった。
私の周りの連中が貧しいだけかと思ったが、私立医大の友人のアパートに行ってもそんなものだった。

バイトのカネが入っても計画的には使わないから、月に一度、2〜3日は危機もあった。
私はそんな時は80円の駅の立ち食い蕎麦で乗り切った。80円だけ握ってかけそばを頼むのは、なかなかハラハラしたものだ。

男はこんなものだが、女子大に通う女子大生は少なくともわれわれより確実に豊かな生活を送っていた。
そんな彼女たちとデートに漕ぎ着けると、バイトで稼いだなけなしのカネでかなり無理はしたものだ。

金持ちの女子大生に貧乏な僕らが奢る…なんとも理不尽だが、これが男と女の関係性なんだと思っていた。

つい先日、日銀の黒田総裁が『家計の値上げ許容度も高まってきている』と発言し強い批判を浴びている。

われらの時代は貧しい学生生活をある意味、楽しめた。しかし今の日本の貧しさ、生活の苦しさは相当なもので、そんな層が加速度的に増えてきた。

間違いなく政治が悪い。
若い時からギリギリの耐乏生活を経験したこともない贅沢三昧の2世、3世の国会議員のセンセイには、恐らく庶民の今が、全く理解できていないのだろう。
そんな連中が政界の主流を占めている。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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