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週刊誌に負けている大新聞の情けなさ。タレコミは文春砲へ

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世の不条理を活字にしたら、庶民が支持するのは当然だ

新聞やテレビなどメディアが市民から信頼を得るのは、世の不条理をどれだけペンの力で暴けるかに尽きると思う。
これは私も身をもって経験した。

週刊文春が文春砲として恐れられているのは、やはり芸能ネタにせよ政治ネタにせよ、目を剥くような特ダネが多いからだ。
その特ダネがまた次の特ダネに繋がっている。

つまり文春に持ち込めば必ず活字にしてくれるだろうとの信頼感。文春砲などと言われ良い流れになっている。

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せっかくのクオリティの高いネタをきちんと世に問えなければ、あっという間に持ち込まれる告発ネタは激減するだろう。

上野宏史元厚労政務官を告発するネタもやはり文春砲へ

今回の衆院議員で元厚生労働政務官、上野宏史の口利き疑惑の音声データも、やはり文春なら必ずモノにしてくれるとの信頼感だったと思う。

本来なら朝日や毎日、読売に届かなければならない硬派なタレコミが、新聞じゃなく週刊誌に届くのは、やはり新聞への信頼が相当、薄れているからかもしれない。
通報しても政権に忖度し、握りつぶされるとか。

タレコミはきちんと取材しなければ始まらない

私の場合は田舎新聞だったが、それでも当時タレコミは多かった。
もちろん為にする情報も多いから、全て真偽のほどを潰していかなければならない。

部長やデスクに『事件遊軍』と名付けられ、タレコミは全て私の担当になったが、正直裏どりは相当、骨が折れた。

しかしきちんと裏を取り記事できたものも多数。社会面や一面トップを張り、地域社会に良い影響を与えることができたネタには感謝した。

おかしかったのは電話でいろんな内部告発をしてくる人は必ずこう言った。
『1週間待って動いてくれないなら朝日新聞に言います』と。 

こういう流れができてしまうとネタは全く入らなくなるから、わが新聞のためにそれは必死で取材した。

文春砲が強いのは、裏を返せば大新聞の情けなさからだ。これは何度も言うが新聞の弱体化だ。大新聞やテレビが"週刊文春によりますと…"みたいなパターンはやはり恥ずかしい。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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