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都構想の流れの中、名門大阪市大が府立大と合併、消滅する無念さ

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大阪都構想には特に興味はないし、大阪の人たちが決めたら良いことだが、この流れの中で大阪市立大学(大阪市住吉区)と大阪府立大学(大阪府堺市)を合併させることには反対だし、大いに違和感を感じてきた。

歴史や文化が違う2つの大学を合併させる無意味さ

全く生い立ちの異なる2つの大学を一つにする。府市統合という見地から、大学も一つの行政機関と考えれば合併は当然という考えなんだろうが、やはり全く違う歴史や伝統、文化を持つ大学を無理矢理一つにすることには、反対だ。

しかしながらすでに大阪市立大と大阪府立大を運営する『公立大学法人大阪』はスタートし、2022年度に新大学の開学を予定している。

そしてこのほど、新大学の名称を『大阪公立大学』にすることに決定したという。
他に『公立大学大阪』と『大阪総合大学』が候補にあったというが、いずれの名前も何の気負いもない、あまりに平凡な名称でこれも気が抜けた。
英語表記はUniversity of Osaka。国立の大阪大学OSAKA UNIVERSITYと区別したという。

旧制商大時代から関西で存在感示した大阪市立大学

市大と府大であるが、私は大阪市立大学がなくなってしまうことが残念でならない。

大阪市立大学は旧制大阪商大。東京商大(現一橋大学)と神戸商大(現神戸大学)と並び、戦前は三商大といわれた。オールド世代なら誰でも知る旧帝国大学に匹敵する名門だ。
大企業の社長を多数輩出し、大阪の財界を支えてきた。

法、経済、商の社会科学系の学部のほか、文学部、理工系学部、医学部も有する総合大学。旧制度時代からも司法試験に多数合格し、法曹界に有為な人材を輩出してきたほか、経済学部もわが国のマルクス主義経済学の研究を牽引する時代もあった。

市大ファンとして、重ねて残念だが、新大学の発展願う

私の受験生時代から、市大は名実とも大阪大学に肉薄する立ち位置で受験生に人気があったから、合併してしまうことがひじょうに残念だ。
恐らく市大が消滅することに無念さを感じているOBや市大ファンは多いと想像する。

『大阪公立大学』は今年10月に新大学の設置認可を文部科学省に申請する。学生数約1万6000人の全国最大の公立大になり、25年度にも大阪市の森之宮地区にメインキャンパスが整備される計画だ。

場所は確かに良いが、でかけりゃいいというものではない。でも市大、府大の伝統を基に素晴らしい大学に。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

morimoto_ naoki72

森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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