想像はしていたが、これが原子力ムラの闇のひとつなのか!
財政力の弱い市や町が、原発誘致に首長や議員が必死になる姿は、原発賛成、反対の選挙戦を通じ、過去にテレビのドキュメンタリーもので制作されてきた。
原発建設を請け負った土建屋から3億もらったり、関西電力の会長や社長に賄賂のキックバックと言われてもしようがないプレゼントをしていた高浜町の元助役も、そんなひとりだったんだろう。
こうした構図はよく原子力ムラの闇として噂されてきたが、ここまでバカみたいな闇が明るみになるとは、笑うしかない。
原発再稼働を進める安倍首相や経済産業省にとったら、このバカが!と、アタマにきているのは間違いない。
2018年までの7年間だからほぼ福島第一原発事故以降に被る
関西電力岩根社長は、岩根社長、八木誠会長を含む役員ら20人が2018年までの7年間に、個人から私的に計3億2千万円分の金品を受け取っていたことを発表した。金品を渡したのは関電高浜原発が立地する福井県高浜町の森山栄治元助役=3月に90歳で死亡。関電や関係者によると金沢国税局による元助役への税務調査で、元助役が原発工事に関わった建設会社から約3億円を受け取り、関電側にその一部が渡っていたことが判明。


相手が返却を拒んだから、一時的に保管してたんだと
しかしここまで人間としての良心を捨てることのできる人間っているのかとの思いだ。これが町の実力者として君臨していたとは。

そしてこいつから億単位のカネをもらっていた関西電力の大幹部ら、20人で3.2億円というから、ハンパではない。
岩根社長は「受け取りを拒んだり、返却を申し出たりしたものの、強く拒絶されるなど返却困難な状況があった。返却の機会をうかがいながら、一時的に個人の管理下で保管していた」とのお粗末な釈明に終始した。こんな言い訳は小学生にも通じないだろう。
こんな連中に原発建設や再稼働など絶対に許してはならない
原発事故が一歩間違えたら取り返しがつかなくなることは、東京電力福島第一原発の未曾有の事故が証明した。
メルトダウンした原子炉の処理、日に日に増え続ける汚染水の問題など、事故から8年半が過ぎても1ミリも解決していない。
こうした状況の中、元助役という町の実力者が、原発誘致、再稼働に大きな力を発揮する。そして建設を請け負う土建屋から3億円もの賄賂を受け取る。
何をも増して安全に配慮した工事をすべき業者だ。賄賂で仕事を請け負う、こんなことで安全が担保できるのかさえ、疑わしくなってくる。
そして再稼働が大きなテーマの中、こんな人物からカネを受け取る関電幹部の驚くべき神経。そしてこれだけの不祥事でだれも辞任しないという関西電力のモラルの低さだ。
経産省は関西電力に対しどんな指導をするのか。そして大阪地検特捜部はいくらなんでも関係者から事情くらい聴かないのか。
キーパーソンが死んでるから無理とか、カネは
返したからOKという訳ではないだろう。
もりもと なおき