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阿波踊り初日とこの唄で必ず思い出す、日航機墜落事故取材の暑い日

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『見上げてごらん夜の星を』の思い出

坂本九ちゃんの歌で一番好きなのは『見上げてごらん夜の星を』だ。
作詞は放送作家だった故永六輔さん。永さんが早稲田大学の第二文学部(夜間)に通っていたころにつくった詞だ。

夜学の授業が終わると夜も10時。
文学部キャンパスのスロープを下りながらふと夜空を見上げると、たくさんの小さな星が瞬いていた。
その名もなき星たちが、まるで永六輔さんを励ましてくれているように感じてできた歌だった。

永六輔さんが授業の帰り星空を眺めた
文学部キャンパスのスロープ

事故の時、九ちゃんはまだ43才の若さだった

この歌を歌った坂本九さんは43才で亡くなった。35年前の8月12日、日航ジャンボ機123便に乗り合わせたのだ。
昨日、奥さんの柏木由紀子さんがテレビで、当時のことを語っていたが、この歌がテレビから流れてきた。

私も当時、2週間に渡って現地で取材をした。九ちゃんのご遺体の一部がやっと見つかった日のことだっただろうか。
まだ30代だった柏木由紀子さんが、遺体安置所となった群馬県立藤岡工業高校の体育館前で、悲痛な表情で記者会見していたことを昨日のことのように思い出した。

阿波踊りも中止、静かに過ぎた私の鎮魂の夏

日航の社員もすでに95%が事故のあと入社した人たちだという。しかしあの事故のことはずっと新人たちにも伝えていっている。

人が亡くなった航空機事故はあの時以来、日本では起こっていない。だからこそ今、さらなる安全対策が大切なのだろう。

35年の歳月はとても重い。私も犠牲となった皆さんの家族を取材したが、すでに何人もが亡くなった。

8月12日。徳島市は阿波踊りの初日だから毎年、祭りの喧騒の中、私はあの灼熱の中、過酷な取材をした事故を思い出していた。

しかし今年はその阿波踊りも中止となった。阿波踊りの喧騒とともに訪れる私の鎮魂の夏は、ことしは静かに過ぎた。

もりもとなおき

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morimoto_ naoki72

森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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