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電通に労基が是正勧告。ルーズな労務管理は許されないだろう

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マスコミの勤務のルーズさは、憧れでもあったが…

新聞とかテレビ局、雑誌、週刊誌の出版、広告代理店…先輩や知人の話しを聞き、何故かこの業界の時間にルーズな勤務態勢に学生時代は憧れたものだ。

いずれもいつ来て、いつ退社するかわからないイメージ(実際はそんなことはない)。勤務時間は極めてファジーだからか。

勤務時間は長いんだろうが、だから残業代もたっぷり加算されるから、給与も高いのが魅力ではあった。

この中でも『電通』は別格だった。彼らは新聞、テレビ、出版などは(恐らく)屁とも思わない。業界では王様のイメージだった。

電通は業界の横綱、ずいぶん威張っているイメージはあった

超高給取り。モデルやタレントだってしょっちゅう会えるし、仕事柄かしづいてくれる。

女優らが結婚して相手を尋ねられたら『一般男性です』とか言うが、お相手が"電通"だと『何が一般男性のものか!』と嫉妬したものだ(笑)
ちなみに女優黒木瞳のダンナも電通らしい。

私の業界の友人が『なんか良く分からないけど威張ってる会社なんだよ』と言っていたが、確かにそうなんだろう。

周囲に威容示す電通本社ビル

女子社員自殺で酷い労務管理が明るみになったが…

そんな電通に衝撃が走ったのが、2015年、東大卒の若い女子社員が過酷ともいえる勤務の末に寮で自殺し、翌年、彼女に労災が認められたことだ。
当然、電通は労働基準法違反容疑で立件され、当時の社長が引責辞任した。

またしても違法残業などで労基が電通に是正勧告を

で、前置きが長くなってしまったが、この電通さん、有罪判決(罰金50万円)を受けた2017年の翌2018年に、またしても最長156時間もの違法残業をさせていたことなどが発覚。

東京本社(東京都港区)が、労働基準法と労働安全衛生法に違反したとして、三田労働基準監督署から今年9月に是正勧告を受けていた。

社員の違法残業や、残業時間の上限を定める労使協定36・サブロク協定の違法な延長などを指摘されている。

法人としての電通は、違法残業を防ぐ措置を怠った労基法違反罪で2017年に有罪判決が確定したが、その後もずさんな労務管理が続いていたことになる。
是正勧告は労基法違反2件、安全衛生法違反が1件。残業時間に罰則付きの上限規制を初めて設けた改正労基法が施行される前、18年中の法令違反だった。

業界の存在感の大きさ考えると、電通の体質改善は不可欠

一大企業の問題だが、こと電通となるとそう簡単なものではない。メディアだけでなく日本の経済、産業界にとてつもなく影響力のある会社だ。
この電通の労働環境が体質改善されれば、マスコミはじめ多くの業界に大きな影響を及ぼす。名実ともに範を示す企業になってもらいたいものだ。
しかしこの業界、とりわけ電通の想像を絶する忙しさはであることは間違いない。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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